古い車輌の写真

神戸市電 8 800形と200形

801

RP057 Web#=113 掲載2008/4/23

神戸市電800形は1937年に登場した大型3扉車です。この形は当初車体中央に1200mmの4枚折戸を装備して登場しました。この設計はは900形や1000形にも継続して採用されました。4両が戦災に遭い、車体を新造しています。1947年には増備車が登場して、合計で18両が就役しました。

この801は1970/2/21和田車庫で撮影しています。

802

1970/2/14和田車庫にて撮影。801と802の2両は前と中央の2扉車に改造され、その後にワンマン改造も受けました。

808

1970/3/12和田車庫にて撮影、808は3扉のままで残った例です。

813

1970/3/12和田車庫にて撮影、813は中央扉を塞いで前後2扉に改造された例です。

201

神戸市電の200形は100形と同様、古い四輪単車の300形や400形を置き換えるために大阪市電の901型を購入し大阪車輌工業で改造されました。改造内容は正面窓を2枚窓から3枚窓に、正面中央に行先方向幕の設置などです。正面屋根ののヘッドライトはそのまま屋根の上に残されました。神戸市電でヘッドライトを持っていたのは200形だけです。

200形は大阪市電から神戸市電に転属する時に、天神橋筋六丁目で大阪市電の線から阪神電鉄の北大阪線(軌道線)に乗り入れ、野田で阪神電鉄国道線に入り、国道2号線を走って阪神電鉄国道線終点の東神戸で、線路のつながっていた神戸市電にそのまま入線して長田にあった交通局の工場まで自力回送しました。こんなに長距離の路面電車の自力回送は他に例がありません。

1964/9/4鷹取車庫で撮影した201。200形の前身である大阪市電の901形は戦前の大阪を代表する優秀な電車でした。戦前から縁の深かった神戸市に譲渡するに際して戦災や事故の経歴の無い良い電車が選ばれたのですが、改造工事が最小限に留められた事とあまりに異質なデザインであったためか極めて不評でした。結果的に置き換え予定の300形や400形よりも先に廃車されてしまいました。

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