古い車輌の写真

北沢産業 網干専用鉄道 2 ディーゼル機関車

DB 1

RF029 Web#=131 掲載2008/5/17
修正2 2012/3/16

写真1と2はDB 1、1969/9/1浜田機関区。

製造銘板によれば帝国車輛で1956年製です。写真でご覧のように連結器の開放梃子が長くて変わった格好をしています。通常自動連結器を開放する時は線路に降りてから端梁に取り付けられた開放梃子を操作するのですが、これは機関車のデッキ上から連結器を開放できるものです。作業の安全という面からも優れた考案と思いますが、どうも普及はしなかったようです。

こちら側のデッキ上にも連結器の開放梃子が取り付けられているのが、柱の陰から見えます。このクラスのディーゼル機関車でしたら下記のような標準型貨車移動機を採用するのが普通なんですが、これは珍しい帝国車輛製です。ジャックシャフト、スコッチヨークとサイドロッドの動きが面白いロコです。

現在このロコは高砂市内にある小児科開業医さんの駐車場に保存されているそうです。

帝国車輛構内でDB 1

写真3は帝国車輛の構内入換用ディーゼル機関車DB1、1966/5/7帝国車輛工場構内。

北沢産業のDB 1とよく似たディーゼル機関車が帝国車輛株式会社(元梅鉢車輛株式會社、後の東急車輛製造大阪製作所)で入換用に使われていました。当時私が所属していた鉄道友の会関西支部が主催した見学会で撮影したものです。10tぐらいの大きさでしょうか、サイドロッド駆動と床下前端にぶら下がっているエアタンクがチャーム・ポイントです。流石に車輛メーカー、既製品ではなくて自家製オリジナルデザインor試作品、1956年に作られたものです。塗装は残念、錆止め塗料の(ような?)ベンガラ色に白帯(元白帯?)でした。

DB 2

写真4と5はDB 2、1969/9/1浜田機関区。

機関区の横を通る本線の上で待機していたDB です。日本輸送機製の標準型半キャブ貨車移動機で、こちらはサイドロッドだけでした。塗装はDB 1もDB 2も明るい黄色でした。

この10t半キャブ機DB 2はJR網干駅の近くの北沢産業が経営する北沢網干パーキングに保存されています。最近塗装(残念なことに濃いオレンジ色に変更)
が行われ、大切に保存されているようです。

撮影した後でこのディーゼル機関車は結構長い貨物列車(ワム15輌ぐらい、ここの機関車よりはるかにでかい)を牽引して、サイドロッドを上下させながら駆け足程度のゆっくりとした速度で国鉄網干駅の方へ走っていきました。