古い車輌の写真

北沢産業 網干専用鉄道 4 貨車

RF031 Web#=133 掲載2008/5/21

1969/9/1に北沢産業の車庫で撮影した貨車の廃車体です。海岸が近かったのか塗装の風化が酷く進んでいて、車番などは読めませんでした。倉庫などに使用する場合は、足回りの部品が全て取り外されているのが普通ですが、ここは車輪も軸受けも完全な状態で残っていました。

この廃車は私が大好きなワフです。開口部に全て蓋をしているのは、雨風を防ぐために後年になってからの工事でしょう。

背景に写っているのは、電線の数が少ない鉄道用の電信線と低い電柱です。手前に見える竿は係員の洗濯物を干すための物干し竿です。

このワフは手前側に傾いています。多分手前側はレールが無いので、手前側だけ車輪が地面に沈み込んだのでしょう。車掌室の下にあるステップも魅力です。貨物室の扉にアクセスするためのステップと本線を横断している簡易踏切(木材を並べただけ)もチャームポイントですね。

これはまた風情のあるトですね、傾いたハンドブレーキ、片方だけ下ろされたアオリ戸に注目してください。アオリ戸がかなり破損しています。もう床板が失われてしまったのか、背の高い雑草や潅木が床を突き抜けて生えています。田舎にある検車区の片隅を表現するのに是非置いておきたいアイテムです。

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