古い車輌の写真

貝島炭鉱 10 貨車

ロト12

RF042 Web#=273 掲載2009/3/15

ホッパー貨車の元祖でしょうか。バッファーとピン・リンク式連結器が残っています。これに積み込まれていたのは、露天掘りの炭鉱跡地を埋め戻すのに用いる砂でした。砂(比重1.08)は石炭(比重0.8)よりも重かったためか、山盛りに積み込むことはできなかったようです。

セム8

九州では中小炭鉱が多かったためか、このような2軸の石炭車が当初より愛用されていました。最初に九州でホッパー型石炭車が導入されたのは1897年にドイツのファン・デル・チーペン・ウント・シュロイヤ製7トン積の2軸車でした。この写真を撮影した時点では、国鉄の石炭車はセラ1形が主力で、写真2のセム1形は一世代前のものでした。

ト3

背の低い古いタイプの無蓋車です。無蓋車は荷崩れ防止のために床やアオリ戸に釘を打ち込むために木製にするのが普通ですが、これは特に古いタイプなのでしょう。全体の背が低いのは比重のある土砂を運んでいたためでしょうか。

ト4

この無蓋車のように妻面が山形にならず一直線なのは、古いタイプの特徴です。このように背の高くて鉄製の重いアオリ戸を上げ下げするのは、大変な重労働だったことでしょう。

番号不詳の無蓋車2台

写真5と写真6は多分国鉄ト1形の払下か同じ設計で作られたものでしょう。塗装も剥げてアオリ戸の片方が失われていますが、貨物の土砂は積んだままです。この格好で使われていたのでしょうか?

使われなくなって久しいのでしょうか、模型のヤードにもこういう置物を隅っこにリアルな背の高い雑草と共に並べてみたいものです。

画面右端に見える古い松葉形スポークの車輪にも注目してください。

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