古い車輌の写真

富山地方鉄道 6 旧型車 3

クハ150形 クハ151

RP170 Web#=303 掲載2009/6/1

写真1はクハ150形クハ151、1973/6/2富山地鉄稲荷町車庫にて。

このクハ151はもともと富岩鉄道が開業したときに用意された、木造の四輪単車2両(モハ10形の10と11で、名古屋鉄道から譲り受けた中古車)でした。単車2輌を組み合わせて富岩線用ボギー車に改造する予定で、日本鉄道自動車で作業を進めていました。富岩線だけが鉄道省買収となりましたが、この車輌は鉄道省に買収されませんでした。1944年に富山地方鉄道モハ30形モハ30として落成し、其の後に改造されてクハ150形クハ151となっています。

クハ160形 クハ161

写真2はクハ160形クハ161、1973/6/2富山地鉄稲荷町車庫にて。

雪国の電車だからでしょうか、ベージュとオレンジ色という暖かそうな色で塗装されていました。妻面上部、番号の左側に見えるのは列車無線のアンテナです。

モハ14750形 モハ14751

写真3はモハ14750形モハ14751、1973/6/2。


日本車輌製造で1948年に4両が製造されました。製造当初は18m2扉で運輸省規格形の車体を持つ吊掛駆動方式でした。

モハ14750形 モハ14752

写真4はモハ14750形モハ14752、1973/6/2富山地鉄電鉄富山駅にて。

富山地鉄のモハの車両形式は、5桁のうち上位3桁がモーターの出力を馬力で表示し、下2桁が実質的な形式番号となっています。したがってクハやサハは形式番号だけとなっています。

モハ14750形 モハ14755

写真5と6はモハ14750形モハ14755、1973/6/2富山地鉄稲荷町車庫にて。

地鉄のモハ14750形は急勾配向きの大出力車の両運転台車だったためか、とても大事に長く使われました。台車がイコライザー式の日車D-16からウイングバネ式のNP-4型に交換、ヘッドライトがシールドビーム2灯へ、ブレーキを改造してカルダン車と連結可能に、車体外板の張替と、作られてから40年以上経過した車輌ですがよっぽど使いやすい電車だったのでしょう。

このモハ14755とモハ14753は車体更新に際して、ノーシル・ノーヘッダーとなりました。両運転台のうち片方は貫通式となっています。

古い電車ですが台車がウイングバネ式の新しいタイプになっているのに注目してください。

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