古い車輌の写真

神戸港臨港線 東灘機関区 1

D51形 D5178

RJ090 Web#=313 掲載2009/6/14

写真1〜4はD51形D5178、1971/5/8国鉄神戸港臨港線東灘機関区にて。

もう活躍中の蒸気機関車が少なくなってきた頃ですが、快速に乗って窓外を眺めていると東灘近くで、なにやら黒くてでかいものが!! 休日になるのを待って、何度かお邪魔した東灘機関区を久しぶりに訪問しました。

蒸気機関車の末期となったこの頃では型式に贅沢を言っている場合ではなくて、カマなら何でもカメラを向けていたものです。このときは3台のD51が並んでいたのですがメインロッドを外され、あちこちに赤錆が浮いているという哀れな姿でした。写真のD5178は第一次のD51のグループ(D511〜85、95〜100)に属していて、1937年に川崎車輌で作られました。サンドボックスとスチームドーム、給水加熱器がボイラーの上で一体のケーシングに収められていて、ファンの間では所謂ナメクジ・ドームと呼ばれていました。廃車は1971年です。

このD5178は1937年に作られ福知山機関区に配属、次いで吹田第一機関区に配属されました。永らく広大な吹田操車場で貨物列車の組成などの入換作業に使われていました。ヤードでの作業に備えてデフレクターが取り外され、動力逆転器が装備されていました。ロコの左側は直ぐに壁だったので、動力逆転器側の写真を撮ることは出来ませんでした。

日本中どこでも走っているD51ですが、このカマは本来はデフレクターが取り外された状態が普通で、廃車になってやっとデフレクターを返してもらった次第です。吹田第一機関区を訪問したときに扇形庫の端っこに何組ものデフレクターが、機関車の番号をチョークで書いたまま立てかけてあるのを見ています。

写真5は1966/10/29国鉄吹田第一機関区にて。

この写真は元気に吹田第一機関区で活躍していた頃の写真で、右隣のD5228と並んで石炭を積み込んでいるところです。D5178のデフレクターが取り外されているのに注目してください。

D51319

写真6はD51形D51319、1971/5/8国鉄神戸港臨港線東灘機関区にて。

3台並んでいたD51の真ん中は標準型のD51でした。このD51319は1939年に日立製作所で作られ、当初は岡山機関区、次いで金沢機関区に所属し最後は吹田第一機関区でヤードの入換作業に従事していました。廃車は1971年です。これも入換作業の時の見通しを良くするためにデフレクターを取り外した状態で永らく使われていました。
       前のページ 次のページ