古い車輌の写真

東武鉄道ネルソンとピーコック 1

B4型 39号機

RP012 Web#=66 掲載2008/2/9

東武鉄道に残っていた舶来2-Bテンダーロコの写真を何とかして撮ろうと思って、館林機関区に赴いたのは1963/3/31中学校を卒業した直後のことです。私にとっては小田原在住の親戚を頼りに、眞に心細い撮り鉄旅行でした。カメラの知識も無く、やっとのことで撮影した写真なのでカメラブレがとても酷い写真です。写真1は給炭線で石炭を積み込んでいるB4型39号機です。スロープのある木製の高いプラットホームのような施設は給炭台です。後方でケムリを上げているロコ、山となっている石炭、灰に埋まった側線、クルクルパーのガシャガシャという作動音が聞こえてきそうです。

B4型 40号機

写真2は同じB4型の40号機です。古いトやワから成る貨物列車の入換作業をやっていました。この頃はまだ本線の貨物列車の一部も、この古いイギリス製の2-Bテンダロコが従事していました。画面右側にある現役の腕木信号機に注目してください。

このロコは元日本鉄道のSSbt2/4型207〜212号機でSharp, Stewart & Co., Atlas Worksから1898年に輸入されました。後に国有化で鉄道省5650型5650〜5654となり、その後東武鉄道に払い下げられB4型35〜40となりました。

写真3は館林機関区のスナップです。30号機が上げるケムリがたなびいていますね。大きな鉄製の給水タンクが2基、給炭台そして古い木造の詰所の建物が見えます。古枕木で怪しげな囲いを作った石炭置き場にも注目してください。どうもあまり上等の石炭を使っていなかったのでしょうか?

この頃は写真4でご覧のように、篭(所謂モッコ)で石炭をテンダーに積み込むのではなくて、バケット・コンベアを使うようになっていました。テンダーの上に立っている職員の方がコンベアを操作しています。

B3型 30号機

写真5はB3型30号機煙室扉を開けてシンダー(煙室に溜まる灰)を清掃しているところです。手前にはテンダーロコを載せるのに充分な長さを持つ手動式上路ターンテーブルのピットが見えます。

B3型29〜34号機は1914年イギリスのBeyer, Peacock & Co. Ltd.,から東武鉄道が輸入し、1966年に廃車になるまで長らく貨物列車用として活躍しました。

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