古い車輌の写真

近鉄 貨物電車 7 50

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RP517 Web#=762 掲載2012/8/1

写真1と2はモト50形51、1971/9/8近鉄西大寺検車区。

1969年近鉄は奈良橿原京都線で交換用レールの輸送など保線用として運用する無蓋電動貨車モト50形51〜54の4輌を近畿車輛で製造しました。これは老朽化していたモト50形51〜55、モト60形61、モト70形71を、同年に行われた昇圧工事の際に置換えたものです。

全長18.7m、出力75kwX4、荷重はモト51と53が13t、モト52と54が15t。
元奈良電気鉄道デハボ1000形、後の近鉄モ430形モ449と451〜453の4輌の車籍を継承しており、書類上は1928年日本車輛製造本店製となっていました。電装品や台車もモ430形のものを昇圧改造して流用していました。登場当初はボールドウィンA形のコピーである住友製鋼所製84A-34-BC3イコライザー式台車を履いていました。

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写真3はモト50形52、1971/9/8近鉄西大寺検車区。

1971年にモト75形75〜78へ改番。
1970年代中頃に廃車となった初代600系のモーターと住友金属工業製KS-33L台車社に交換。
1984年に廃車となったモ1470形の機器を流用して高性能車化。近畿車輛製シュリーレン式KD-36台車に交換、モーターはWNドライブ対応となりました。
1991年に名古屋線に転属していたモト75と76が廃車。

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写真4はモト50形53、1971/9/8近鉄西大寺検車区。

1998年近鉄東大阪線(現在のけいはんな線)に在籍しているサードレール集電7000系を五位堂検修車庫で車輛検査を受けるために回送する列車の牽引車に改造されました。改造工事は大規模なもので台枠の補強して積載最大荷重増強、制御機器を2400系廃車発生品に交換、運転台を増設して両運転台式単独電動車へ改造、2400系からの発生品であるボルスタアンカー付近畿車輛製シュリーレン式KD-60台車へ交換、2輌とも片一方の連結器を大阪市交通局形密着連結器へ交換、その反対側を電気連結器付密着連結器へ交換。

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写真5はモト50形54、1971/9/8近鉄西大寺検車区。

このように大きな改造を何度も受けて、これらの写真を撮影した頃とは性能も外観も大きく変化しました。

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