古い車輌の写真

三岐鉄道 8 貨車

ワ27

RP583 Web#=851 掲載2013/10/29

写真1はワ1形ワ27、1978/5/14三岐鉄道三岐線保々車庫。

セメントを運ぶために建設された三岐鉄道ですが、地方私鉄としての貨物輸送も行っていました。ワ1形は開業に備えて新造されたもの、鉄道省ワ22000形の払下げを受けたもの、無蓋車を改造したものなど47輌が在籍していました。ワ1形の殆どは1965年〜1970年の間に廃車となりました。ワ27は1950年に国鉄から譲渡されたワ22000形で、当初は袋詰めセメントの輸送に活躍していましたが後に救援車となり1986年に廃車となりました。

コタキ71988

写真2は国鉄タキ1900形コタキ71988、1978/5/14三岐鉄道三岐線富田駅。

タキ1900形は1964年〜1981年にかけて1729輌(私有貨車の中で最多)が量産されました。エアスライド式40t積セメント専用貨車で、長さ10.8m、ベッテンドルフ台車を履いていました。当初の予想をはるかに超えて量産されたために番号体系は複雑怪奇を極めております。
写真2のコタキ71988は1970年に川崎重工業で13輌(タキ71986〜71998)製造されたロットの内の1輌です。世界でセメントのバルク輸送の多くがホッパ貨車によるものですが、日本ではタンク車(所謂セメタキ)が主流となっていました。小野田セメントが所有し、常備駅は三岐鉄道三岐線東藤原駅でした。

ホキ15770

写真4は国鉄ホキ5700形ホキ15770、1978/5/14三岐鉄道三岐線富田駅。

ホキ5700形は1965年〜1973年にかけて626輌が量産されました。エアスライド式40t積セメント専用ホッパー貨車で、長さ10.8m、ベッテンドルフ台車を履いていました。
写真3のホキ15770は1968年に日本車輌製造で111輌(ホキ15720〜5799、25700〜25730)製造されたロットの内の1輌です。小野田セメントが所有し、常備駅は三岐鉄道三岐線東藤原駅でした。

ホキ3262

写真4は国鉄ホキ3100形ホキ3262、1984/1/21豊橋鉄道渥美線花田貨物駅。

ホキ3100形は1965年〜1973年にかけて170輌が製造されました。エアスライド式35t積セメント専用ホッパー貨車で、長さ10.8m、ベッテンドルフ台車を履いていました。
写真4のホキ3262は1964年東洋工機で3261〜3263のロットとして製作されました。小野田セメントが所有し、常備駅は三岐鉄道三岐線東藤原駅でした。

ED22 2

写真5はED22形ED22 2、1978/5/14三岐鉄道三岐線富田駅。

三岐鉄道三岐線富田駅で国鉄関西線との貨車受渡作業に使われていたED22 2です。今では元南海電鉄のED301形301が同じ作業を引き継いでおります。

DD51 889

写真6は国鉄DD51形DD51 889、1978/5/14関西線富田駅。

小野田セメントから出荷されたセメントは、写真のようにDD51の牽引する貨物列車によって需要家の待つ駅へ送られていました。

今でも三岐鉄道三岐線はホキ1000形(太平洋セメント藤原工場から炭酸カルシウム、衣浦臨海鉄道碧南市にある中部電力碧南火力発電所からフライアッシュ=石炭灰)や石灰石を積み込むホキ10000形で盛業中です。

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