古い車輌の写真

同和鉱業 片上鉄道 3 ホハフ2000とトム、トラ

ホハフ2003

RP043 Web#=99 掲載2008/4/1

鮮やかなブルーに塗られた名物ホハフ2000形ホハフ2003です。前身は鉄道省のナハ2300形と書かれている資料がありますが、ナハ2300の正体がよく分かりません。番号を尊重すると鋼製雑型客車か私鉄からの買収車かもしれません。片上鉄道での取り扱いは1950年ナニワ工機(後のアルナ工機)で台枠だけを流用した新造車です。

ホハフ2004

ホハフ2004も同じくナハ2300形の台枠だけを流用した新造車です。ご覧のようにリベットの無いスマートな形ですが、ローカル私鉄ムード満点のオープンデッキです。

ホハフ2003と2004は共に片上鉄道保存会の手で三咲町にある柵原ふれあい鉱山公園で動態保存されています。


トム557

硫化鉄鉱の運搬に大量に使われたトム500形のトム557です。前歴は鉄道省のト1形(2代目)です。大きさは鉄道省の小型無蓋車ト1形と同じ長さ6.4m X 巾2.4mで、積載量は約25立方mで9トンです。

このトムのサイドには標記が少ないのですが、反対側のサイドには下のトラと同じ様に、賑やかな標記が記されていました。

トラ807

硫化鉄鉱の運搬に大量に使われたトラ800形のトラ807です。前歴は鉄道省のト1形(2代目)す。大きさは鉄道省の小型無蓋車ト1形と同じ長さ6.4m X 巾2.5mですが、積載量は18トンもあります。硫化鉄鉱は比重がとても重いものだったのでしょう。

ミュール

片上の駅構内に硫化鉄鉱を荷卸する建物が有り、中には数本の線路がプールのようなピットの中に敷かれていました。線路は細い多数の柱で支えられており、フォークリフトのようなもので荷役をしていたと思われますが、サイト・オーナーは残念ながら操業中のところを見ることが出来ませんでした。

無蓋車の列をピットの上まで持って来て荷卸する度に短い移動をさせるのに使われていたミュールです。坂の上にはウインチが設置されており、無蓋車の列に連結されたこのミュールがウインチによって移動されていたのでしょう。操業しているところを見たかったのですが、写真でご覧のように使われなくなってから久しいようでした。模型の鉄道でこのミュールの動きを再現したいものです。

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