古い車輌の写真

神戸電鉄 2 古い登山電車

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RP046 Web#=102 掲載2008/4/9

写真1と2はデ1形9です。1966/9/10に鈴蘭台の車庫で撮影しました。登山電車特有の短い車体、珍しいプレートフレームの台車、高々と上げられた巨大な旧式パンタグラフ、単行専門の正面非貫通、マルーンよりも黒っぽい焦げ茶色のモノトーン塗装。今では大都市近郊の通勤電車が走っている路線なんですが、開業当初はこのようなステキな登山電車がオシャレな街神戸から、ゆっくりと緑滴る山あいの温泉場を目指して登って行ってました。

残暑厳しい9月上旬できつい上からの逆光線、濃い色の塗装と撮影には最悪の条件でした。レタッチソフトで修整したのですが、登山電車に使われたスイス起源の珍しいプレートフレームの台車が見えますでしょうか?
この電車は急勾配に備えて厳重な多重ブレーキシステムと強力なモーターを装備していました。

4

写真3は同型のデ1形4です。神戸電鉄は観光電車なのに4とか9と言うような番号をを忌み番にしなかったのはフシギです。ハイカラさんの街神戸にはそのような抹香臭い忌み番なんて気にしなかったのでしょう。デ1形はもう使われなくなったのか、側板が損傷したまま(手前運転台扉のすぐ後)でした。

4のプレートフレーム台車

4が履いていた日本車輌製プレートフレームのB-16形台車です。写真3の台車部分だけををレタッチソフトを駆使して補正拡大してみました。このタイプの台車はヨーロッパではよく使われていましたが、ブリルとボールドウインが巾を利かせている日本では登山電車のごく一部に採用されただけの珍品台車でした。

106

写真4はデ100形106、撮影は1971/4/25鈴蘭台車庫です。台車が普通のイコライザー型で残念ですが、他はすべて1型と同じです。パンタグラフがでかいので車体が余計短く感じます。正面が非貫通でアンチクライマーがチャームポイントですね。1型は廃車も近いのか焦げ茶色一色でしたが、これはまだまだ使うのか最新型電車と同じツートンカラーでした。

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