古い車輌の写真

花巻電鉄 8 サハとキハ

サハ201

RP084 Web#=151 掲載2008/6/16

サハ1〜3は1924年、4・5は1926年雨宮製作所製でデハ1〜4と同様の形態の木造付随車として作られました。その内サハ5は1931年の車庫火災で焼失後、1932年に木造時と同様の形態の半鋼製車体として復旧されましたが、残りのサハ1〜4は1959〜60年にかけて鋼体化されサハ201〜204となりました。

サハ204

車体の外観はデハ21や22と大体同じスマートな近代の路面電車スタイルで、主に軌道線で使用されました。ノーシル・ノーヘッダーの車体寸法や定員はデハ21や22と同じです。

キハ801

写真のキハ801は廃止となった遠州鉄道奥山線のキハ1804を1966年に購入したものでした。変電所の負荷を軽減するためという説もありますが、実態はどうなんでしょう。理由はよく分かりませんが、ほとんど使用されなかったと聞いています。前身は遠州鉄道が1956年に日本車輛で新造した機械式ディーゼルカーです。全長は10.8m、定員は60名と電車とほとんど同じ輸送能力を持っていました。エンジンは6気筒8000CCで95PSと、在籍している電車と比べても遜色の無いパワーがありましたし、自重も11.8トンと電車とあまり変わりません。結局使われないまま、軌道線が廃止された1969年に廃車となりました。
正面はHゴム支持の2枚窓、側面はバス窓が並ぶ近代的なデザインの気動車で、塗装も他の車両と異なり黄色の車体に薄いグレーの帯+コカコーラの宣伝ロゴという派手な塗装でした。花巻電鉄形の朝顔形連結器と排障器(軌道線で就役する予定だったのでしょうか)が取り付けられています。この写真は塗装完了直後に撮ったようで、ぴかぴかでした。


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