古い車輌の写真

花巻電鉄 9 有蓋貨車

ワ1 軌道線用

RP085 Web#=152 掲載2008/6/17

花巻電鉄の軌道線と鉄道線に同じ記号番号の車輌が存在していました。検車区は共通なのに、こんなややこしいことをして混乱しなかったんでしょうか。写真1と2は軌道線の小さな2軸有蓋貨車ワ1です。

やたらと背が高く見えるのは相棒のEB62の背が低すぎるのと、ワの車体が軌道線の電車と同じ幅で細すぎるためです。手ブレーキの減速装置のカバーが目立ちますが、表記はワフではなくてワです。妻面の補強がカタカナのハの字状に広がっています。

ワ2 鉄道線用

写真3は鉄道線用のワ2です。ワ1と同じ様な構造の2軸有蓋貨車ですが、巾は普通の軽便貨車と同じぐらいあります。これは昔線路がつながっていた岩手軽便鉄道の残党でしょうか。ワ2はまだそれほど痛んでいませんが手前のトはものすごいですね。

ワ3 軌道線用

写真4は軌道線のプラットホームに留置されている軌道線用のワ3です。まだまだ使えそうですが、この黒ペンキ塗りの狭い車掌室の中はとても暑かったことでしょう。狭い巾の妻面に取り付けられた手ブレーキの減速装置のカバーがチャームポイントです。晩年はミキスト・トレイン(混合列車)で一体何を運んだのでしょう、新聞や郵便物なのでしょうか。

ワ3 鉄道線用

写真5は鉄道線用のワ3です。庫外に移動できる防水の物置棚のような使われ方なんでしょうか。側板は黒板の代わりにチョークで数字のメモがたくさん書き込まれていました。

ワ 番号不詳 鉄道線用

写真6は写真3は鉄道線用のワですが、番号が風化していてもう読み取れません。側板と扉のウエザリングに注目してください、黒のペンキもほとんど剥げてしまっています。連結器は他の車輌に流用されて付いていないのでしょうか、隣のワ2とぴったりくっついています。

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