古い車輌の写真

ワ、ワラと廃車体

ワ10000形 ワ10002

RJ065 Web#=205 掲載2008/8/12

写真1はワ10000形ワ10002、1970/1/17国鉄東海道本線西宮駅にて撮影。ワ10000形は1955年に国鉄各工場でトキ900形からの改造名義(実際は12t短軸車輪の流用だけ)で500輌が製造されました。車体や台枠の構造はワム23000形を小型化したもので、走り装置は落成時1段リンク式、1967〜1968年に2段リンク式へ改造されました。晩年は工場の配給車や救援車代用として使われていましたが、1982年度に形式消滅しました。このワ10000形が作られる前は、いろいろな形をしたワがたくさん在籍していたのでしょう。明治期に作られた背の低いワ、縦羽目板のワ、私鉄からの買収車には7トン積みの小さなワも有りました。

ワラ1形 ワラ700

写真2はワラ1形ワラ700、1963/11神戸港貨物駅ヤードにて撮影。ワラ1形15t積有蓋車は1962年にワラ1と2が試作され、1963から1966年に車輌メーカー各社でワラ100以降(ワラ100〜ワラ17464)の合計17367輌が作られました。ワム70000形(15t積みで1958年から1960年にかけて5710輌)、次いでワム60000形(15t積みで1960年から1963年にかけて8580輌)が大量生産されましたが、ワム60000形の後継車で有蓋車の決定版として作られました。ワラ1形は軽量化と構造の合理化で17t積みが可能となりました。国鉄のヤード系輸送が廃止になり1984年までにほとんどが廃車、一部残っていた常備駅標記のある限定用途車も1986年までに全車廃車になりました。

ワ4198?

写真3は多分ワ4198、1963/11神戸港貨物駅の片隅で撮影。ヤードの端に2台並んで置かれていた木造ワの倉庫です。扉に緑十字が記されているところを見ると、安全関係の物資が置かれていたのでしょう。

ワ?

写真4は古いワでしょうか、それともテまたはスかな?1966/5/28吹田第一機関区の裏手で撮影。扉に手書きで660という番号が残されていますが、記号は読めませんでした。番号の上に大きな破孔が開いています、台枠にバッファーの取り付け跡が有るので古い貨車と思われます。

ワ8788?

写真5は古い木造のワ8788でしょうか、1966/5/28吹田第一機関区の片隅で撮影。これも台枠にバッファーの取り付け跡が有ります。

手前の屋根に電線を引き込むための碍子が取り付けられているのに注目してください。単に車体を置いただけでなく、照明も設置されていました。

写真6は木造ワムの廃車体、1966/10/29吹田第一機関区の裏手で撮影。番号がもう読めなくなっていましたが、台枠にバッファーの取り付け跡が無いのでけっこう新しい貨車と思われます。

機関区セクションとして魅力のある小道具です。手前の手押し車、奥の車体の扉と建物の間にかけられた古い雨よけシート、テキトーに修繕された屋根のカンバスなどに注目してください。足元の基礎が危ういのか車体が線路の方向に傾いています。

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