古い車輌の写真

高松琴平電鉄 Vol. 8 100、120、140

100

RP117 Web#=215 掲載2008/9/3

写真1は1000形100、1973/5/1瓦町駅にて。

琴平電鉄は開業に際して1926年に汽車会社で1000形という両運転台の電車を5輌新造しました。その番号は1000型の100、110、120、130、140で10番刻みに採番されていました。この様なやり方はとても珍しく、おそらくここだけではないでしょうか。

スタイルは写真でご覧のようにノーヘッダー、ごく薄いウィンドウシルを持ち、扉と窓の上隅が曲線になっていることが特徴です。原型では両端の客用ドアの戸袋窓が楕円形で、トルペード形ベンチレータを搭載しており、床下には補強のキングポストを装備していました。どうもアメリカのインターアーバンの影響が濃いようです。

120

写真2は1000形120、1973/5/1瓦町駅にて。

事故で110と140が失われましたが、残った3輌は前照灯のシールドビーム化などの手入を受けながら活躍を続けました。1998年に130、1999年に100が廃車となりましたが最後に残った120は動態保存車となり、大切に保存されています。

この120は1988年には鉄道友の会よりエバーグリーン賞を受賞しました。そして2007年には産業考古学会より推奨産業遺産に指定されました。

140

写真3は1000形140、1973/5/1瓦町駅にて。

1966年から更新修繕を受け窓のアルミサッシ化、楕円形の戸袋窓は平凡な四角いHゴム支持の窓に変更、床下のキングポスト撤去、ベンチレーターは小型のものに交換され普通の電車になってしまいました。

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