古い車輌の写真

高松琴平電鉄 Vol. 9 335、510、520

335

RP118 Web#=216 掲載2008/9/4

写真1は3000形335、1973/5/1仏生山駅にて。

琴平電鉄は開業に際して1926年に日本車輌で3000形という両運転台の電車を5輌新造しました。その番号は3000形の300、315、325、335、345で2台目以降が315に始まる10番刻みに採番されていました。1000形の単純な10番刻みも変わった採番方法でしたが、この方式はなんでしょう? この様なやり方はとても珍しく、よそでは聞いたことがありません。

スタイルは写真でご覧のようにウィンドヘッダーとウィンドシルがあり、窓の上隅は普通の直角です。原型では両端の客用ドアの戸袋窓が楕円形で、床下には補強のキングポストを装備していました。前面には当初から貫通扉が設けられていました。1966年〜1967年には1000形と同じ様な更新修繕が行われました。1999年に345、2006年には325が廃車解体となりました。2006年に廃車となった335は2007年国道11号に開業した「道の駅源平の里むれ」(高松市牟礼町原)に保存されています。2007年には315がさよなら運転の後に廃車解体されました。300は2003年に両端戸袋窓が原型の楕円窓に復元され、現在も動態保存されています。

510

写真2は5000形510、1973/5/1仏生山駅にて。

半鋼製の車体には原型ではウィンドヘッダーとウィンドシルがあり、窓の上隅は小さなカ−ブが付けられていました。客用ドアの戸袋窓は当初から普通の四角いものです。

520

写真2は5000形510、1973/5/1仏生山車庫にて。

1953年に国鉄から制御車の2000形と6000形が譲渡されてきたので、不足する電動車を補うために両運転台のクモハに改造されました。このときに使用した電動車用の台車は珍しく地下鉄の帝都高速度交通営団から譲りうけたものを使用しています。1985年に520、1998年に510が廃車となりました。残る500は茶色とアイボリーの旧形色の復元されて動態保存されています。

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