古い車輌の写真

阪急今津線 7 610系

660

RP130 Web#=228 掲載2008/9/25

写真1は660形660、1966/3/27阪急今津線仁川駅近くにて。

阪急電鉄610系電車は宝塚線用として1953年から木造電車の機器を流用して、巾の広い鋼製車体をナニワ工機で新造して載せ変える方法で作られた小型の電車です。1形や51形の機器やブリル台車は380形と500形に移され、玉突きで押し出された380形と500形の履いていた住友金属工業製鋳鋼台車とモーターを610系に回すと言う複雑なことが行われました。610型の車体は神戸線で使われていた大型車と同じ広い車体断面をもっていましたが、長さは320型のような小型車と同じ短いものでした。サイト・オーナーの印象ではとても太っている短い電車で、スマートとは程遠いものでした。

610

写真2は610形610、1976/1/15阪急伊丹線伊丹駅にて。

最初に登場した610と660の2両だけが阪急電鉄としては珍しい正面非貫通車でした。1953年〜1956年の間に、片運転台の610形13両、阪急初の中間電動車630形10両、片運転台の制御車660形13両が作られました。

写真を撮った頃の610系は西宮車庫に所属していて今津線と伊丹線で活躍していました。

660

写真3は660形660、1978/1/16能勢電鉄平野駅にて。

610系は能勢電に来る前から大型だったヘッドライトケースにシールドビームが2灯組み込まれるという改造が行われていました。

622

写真4は610形622、1970/5/30阪急今津線門戸厄神駅にて。

最初の2輌以外は全て正面貫通扉つきの、この622のデザインで作られました。白くて目立つHゴムのせいでしょうか、車体の長さに比して顔面が大きく感じるのはサイト・オーナーだけでしょうか?

639

写真2は630形639、1976/1/15阪急伊丹線伊丹駅にて。

610系は阪急としては最初に運転台が新造当初から設けられていない完全な中間電動車が作られました。

サイト・オーナーの心の中には阪急の今津線は松林の中を短い編成の小型電車が、とことこと駆け抜けていくというイメージが刷り込まれています。これは小学校時代にに300形+1形+300形という古い小型電車のお世話になって通学したからでしょう。高校時代に今津線で活躍するようになった800形や900形は、とても大きな電車が今津線でも運用されるほど沿線人口が増えたのだなと感じたものです。

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