古い車輌の写真

島原鉄道 4 キハ55、26、20

キハ5501

RP149 Web#=256 掲載2008/12/23

写真1はキハ55形キハ5501、島原駅にて。

島原鉄道では自社発注のキハ20形を使って国鉄長崎本線の諫早〜長崎間への乗り入れを実施していました。準急列車と併結するため国鉄キハ55形に準じた設計のディーゼルカーを、1960年に4輌(キハ5501〜5503と5505、5504は忌み番)、1963年に1輌(キハ5505)製造しました。これを使って国鉄の準急列車や急行列車「出島」、「弓張」に併結して、博多や小倉への直通運転を実現しました。

キハ5502

写真2と3はキハ55形キハ5502、南島原機関区にて。

島原鉄道のキハ55型は国鉄のキハ55形とは違って両運転台で、空気バネの付いた台車を履いていました。1980年ダイヤ改正で国鉄直通が廃止となったため、以後社線内運用に供されましたが、2台あるエンジンのうちの1台を降ろして運用されていました。

キハ55型はエンジンが2台搭載されていたので、発電用エンジンを載せることが出来なかったようです。そのため冷房されないまま運用に就いていました。キハ2500形の増備により1994年から廃車が始まり2000年までに全てが廃車となりました。

キハ2601

写真4はキハ26形キハ2601、国鉄長崎本線諫早駅にて。

国鉄長崎本線諫早駅に着くと、プラットホームに1両だけのささやかな島原鉄道の列車がエンジンをかけて客待ちをしていました。屋根上に注目してください、写真でご覧のようにユニットクーラーが搭載されています。このディーゼルカーはキハ55系なのですが、国鉄では実現しなかった冷房車です。

写真5はキハ26形キハ2601、南島原機関区にて。

国鉄キハ55系の両運転台型でキハ2601とキハ2602が1960年、キハ2603が1963年作られました。車体前面の赤い3本髭は優等列車用ということをアピールしています。かっては国鉄長崎本線に乗り入れて博多駅までの直通急行列車に使われたこともありました。1972年に発電用エンジンを搭載し島原鉄道初の冷房車となりました。1980年に国鉄乗り入れが無くなり線内の普通列車に使われていましたが、キハ2500形の増備によって1997年までに廃車となりました。

キハ2003

写真6はキハ20形キハ2003、南島原駅の留置線にて。

キハ20形はキハ2001〜2003、2005〜2019の18輌からなる大所帯です。キハ2001と2002の2輌(バス窓)は1957年、2003(2段上昇窓)は1958年に帝国車輌で製造された自社発注車です。キハ2003はこの形式の内で最後まで残りましたが、2008年3月31日に島原外港駅〜加津佐駅間が廃止されたことにより廃車となりました。

他のキハ20形は国鉄やJRから直接払下を受けた13輌と、国鉄から水島臨海鉄道に払い下げられたものを購入した2輌とがありました。

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