古い車輌の写真

近鉄 伊賀線 4 貨車

ワム8021

RP154 Web#=279 掲載2009/4/20

写真1はワム8001形ワム8021、1972/1/13近鉄伊賀線上野市駅にて。

これは大量に作られた国鉄の標準型有蓋車ワム23000形と同形です。国鉄ワム23000形(15000輌以上作られました)は軸受けを2段リンク式に改造されてワム90000形(改造と新造の合計で18800輌ぐらい)となりましたが、この近鉄のワムはどうだったのでしょうか? 撮影したときは営業車ではなくて、救援車代用となって上野市駅で待機していました。

ワフ9071

写真2はワフ9071形ワフ9071、1970/1/25近鉄伊賀線上野市駅にて。

この有蓋緩急車は上のワム8001形を改造したものなのでしょうか? 低い貨物ホームには、お酒の一升瓶を入れた透かし箱?が積み上げられていてワフ9071に積み込まれようとしています。地方私鉄の小規模な貨物取り扱いの典型的な光景でしょう。車掌室の窓から、積み込まれた荷物が見えています。

ワフ9073

写真3はワフ9071形ワフ9073、1970/1/25近鉄伊賀線上野市駅にて。写真4は写真3と同じワフ9073、1972/1/13同じ所で。

上のワフ9071(国鉄型鋼製貨車)と同じ形式に属する私鉄形木造貨車のワフ9073です。こんなに大きな差異があるのに、なぜ同じ形式なのでしょうか?

くたびれた波板張りの倉庫と貨物上屋はレイアウト・セクションで再現したいものです。

塗装されてから日数が経過していないワフ9073です。床下に黄色と黒の縞に塗られたスノープラウが取り付けられていました。

私鉄の貨物営業は当時でも珍しく、興味深いものがありました。国鉄の長大編成の輸送力列車とは違い、こじんまりとした電気機関車が最後尾にワフをつないだ数輌の貨物列車を牽いて田園地帯や松林を駆け抜けるのは、郷愁をそそる絵になる光景でした。

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