古い車輌の写真

三井三池港務所 1 客車列車

三井三池港務所の客車列車

RF018 Web#=34 掲載2008/1/10

三池炭鉱の専用鉄道ですが私が訪問したとき(1979/8/5)は三井三池港務所と呼ばれていました。炭鉱のクセに全線電化とは驚きです。日本のエネルギーの多くをまかなっていた石炭産業は当時では花形産業だったのです。ポーター製のサドルタンクは残念ながらとっくに退役していました。

電化はしていましたけれども旅客輸送は電気機関車が牽引する客車列車でした。写真1は駅のプラットホームに進入してくる列車です。

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写真2はその列車を牽いてきた珍しいドイツはシーメンス社製B型小型電気機関車の1号です。

ホハ202+コハ103

写真3は標準的な2両編成の列車で、ロクサン電車(国鉄モハ63)と同じ形のホハ201型と電車に近い形態のコハ101型がセットになっていました。この列車はホハ202+コハ103です。

ホハ201

ホハ200型ですが形はまるでロクサン型電車(後のクモハ73型)です。でもこれは単なる客車で、片方だけが貫通式です。こんなに大きな車がホハとはにわかに信じがたいです、多分「ホ」は重量ではなくてボギー車と言う意味なんでしょう。

写真4と5のホハ201はもう使われていないようでした。片方だけ(コハ100型と連結する面)に貫通扉が備えられていました。

三池のロクサン型客車の乗り心地はどうだったのでしょうか? 炭鉱の坑道に入っていく人車よりもマシだったとは思いますが。

国鉄 クモハ73403

これは国鉄のホンモノのロクサン電車です。1970/6/5に東海道本線大阪駅で撮影したものです。やはり三池炭鉱の車と比べると整備が行き届いています。この頃になると国鉄のロクサン電車も更新修繕を受けたり、正面運転台の窓がHゴムになったりでバラエティに富んでいました。ここに写っているクモハ73403は珍しく正面の運転台がほとんど原型(Hゴムなし)です。この電車で通勤していた感想ですが、うるさい(三段窓がガタガタ)、暗い(車内は暗いニス仕上げ)、揺れる(台車は旧型)、暑い(当然エアコンなんてなし)、臭い(床が油引き)と酷いものです。

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