古い車輌の写真

橋梁建設用操重車

ロソ200

RJ098 Web#=336 掲載2009/7/21

写真1はソ200形ロソ200、1970/1/17国鉄東海道本線尼崎駅にて。

ソ200形ロソ200は橋桁架設だけに特化した専用の操重車です。古くて小型のソ1形の代替として1960年に日立製作所で2両ソ200とソ201が製造されました。ソ200形のブームは前方に水平に繰り出す方式(1.2m〜12.25m)で、長さ22.3mまでの橋桁(30t〜70t)を吊ったまま前方へゆっくりと自走し、一気に橋脚に載せてしまおうというものです。

ロソ201

写真1はソ200形ロソ201、1970/3/11国鉄山陽本線大久保駅にて。

とても大きな貨車で全長が26m、自重は130t(EH200と同じ!)もあります。台車は3-3軸複式ボギー(3軸ボギー台車が4台)です。長さが26mもあるので、このままターンテーブルに乗せることはできません。動力室側の台車2組を車体の中央寄りに設けられた別の心皿へ移してボギーセンター間距離を縮めてから、ターンテーブルに載せるようになっていました。

スヤ39 21

写真2と3はスヤ39形スヤ39 21、1970/3/11国鉄山陽本線大久保駅にて。

スヤ39形は古い3軸ボギー車から改造された工事車です。当初はお召し列車1号編成用の供奉車で、1931年に1両400が鷹取工場で作られました。太平洋戦争後、1号編成用の400が余剰となったので、1961年に工事車(つまり移動宿泊車)に改造され、スヤ39形スヤ39 21となりました。

車内は前から調理室、事務室、食堂、寝室(一部は畳敷き)に改造されていました。後のデッキ(写真4で手前側)は扉を締切って物置と手ブレーキ、受電設備、電話線の引き込みが設置されました。改造後は沼津区(静ヌマ)の三島操機工事事務所に配置され、橋桁を設置する工事現場での宿泊に利用されました。後継車ができたために1975年に廃車となりました。

ソ83

写真5と6はソ80形ソ83、1970/3/11国鉄山陽本線大久保駅にて。

この工事用列車には普通の事故復旧用のソ80形+チキ1000形もつないでいました。西からワラ3300+チキ1087(クレーンのブームを載せる控車)+ソ83+門司鉄道管理局所属のヨ6000形+工事車スヤ39 21+ソ201+シートをかけられたトム?という面白い編成でした。

別の写真を撮りに行っていたら、この工事列車とすれ違い・・!! 早速予定をすべて放棄して快速列車で追いかけ、大久保駅でキャッチ。写真を撮るのに夢中で、牽引していた電気機関車の番号や正確な車番をメモするのを忘れていたのは不覚でした。

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