古い車輌の写真

豊橋鉄道 3 渥美線 1 1710、1730、2730、2400

1711

RP209 Web#=355 掲載2009/8/14

写真1はモ1710形1711、1984/1/21豊橋鉄道渥美線高師車庫にて。

1923年に開通した豊川鉄道は、1932年開通の鳳来寺鉄道(ともに後の国鉄飯田線)と1929年に開通した支線の田口鉄道の3社でグループをなしていました。田口鉄道は1929年に豊川鉄道モハ30形と同じの電車を2輌日本車輌で製造しモハ101形101、102としました。1938年に豊川鉄道と通番のモハ30形(36、37)に改番されました。1943年に豊川鉄道と鳳来寺鉄道は国鉄に買収され飯田線となりましたが、田口鉄道は36と37とともに買収の対象となりませんでした。1956年に豊橋鉄道に合併され豊橋鉄道田口線となりましたが、1965年と1968年に続けて大きな水害を受けて運休のまま1968年に廃線となりました。所属していた電車モハ36と37は豊橋鉄道渥美線に転属しモ1710形1711と1712となりました。

1713

写真2はモ1710形1713、1984/1/21豊橋鉄道渥美線高師車庫にて。

国鉄の買収対象となったモハ31〜33は1953年府中電車区に転属し福塩線で運用されました。1953年の車両形式称号規程改正でモハ1610形1610〜1612と改称されましたが、1956年3月に3両とも廃車になりモハ1612は田口鉄道に払い下げられモハ38となりました。豊橋鉄道に合併され田口線廃止で渥美線に転属しモ1710形1713となりました。

リベットだらけの車体、深い屋根と雨樋の形が川崎造船タイプですが、日本車輌製です。

1731

写真3はモ1730形1731、1984/1/21豊橋鉄道渥美線豊橋駅にて。

1731は元帝都電鉄デハ1401で1959年に東横車輌で更新修繕を受けて、東急デハ3550形3553となりました。1975年に東急を廃車となり、豊橋鉄道に譲渡され1997年まで活躍しました。

2731

写真4はク2730形2731、1984/1/21豊橋鉄道渥美線豊橋駅にて。

2731は元小田急デハ1366で1964年に東横車輌で更新修繕を受けて、東急デハ3550形3554となりました。1975年に東急を廃車となり豊橋鉄道に譲渡されました。豊橋鉄道では方向転換と電装解除の上ク2730形2731となり、モ1731と一緒に1997年まで活躍しました。

2402

写真5と6はク2400形2402、1984/1/21豊橋鉄道豊橋渥美線高師車庫にて。

ク2402の元は神中鉄道が1938年に日本車輌東京支店で5輌製造した流線形気動車キハ40形キハ42です。故障が多発したために1939年にキハ50形キハ52に改番されました。相模鉄道と合併後は、1944年に客車化されホハ50形ホハ52、東急と合併した頃は電車となりサハ50形サハ52、相模鉄道に復帰した後の1949年に制御車に改造され53・52の順にクハ1050形1054となり、1951年にクハ1500形クハ1504と改番されました。

1956年に廃車されて豊橋鉄道に譲渡されク1504として就役しました。豊橋鉄道では、1964年に片方の連結面に貫通化工事を行い、1968年の改番でク2400形2402となりました。1982年に廃車となりました。相模鉄道に在籍していた頃に53と入れ替わっている可能性もあるそうです。

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