古い車輌の写真

国鉄東海道本線米原ヤードのD50 2

D50 300

RJ104 Web#=370 掲載2009/9/8

写真1はD50 300、1966/12/26国鉄東海道本線米原駅ヤードにて。

D50 300は日立製作所製です。ストレート煙突に取り替えられた個体もよく見られるのですが、米原機関区のD50は原型のきれいな化粧煙突を残しているものばかりでした。

元気良く入換え作業に励んでいるD50 300を跨線橋から見下ろしています。米原のD50には鉄道ファンに嫌われた無様なクルクルパー(回転式火の粉止め装置)が取り付けられていませんでした。

テンダーのステップに操車掛が赤と緑の手旗を持って入換え作業をしています。

D50 328

D50 328は汽車製造で作られました。汽車製造が作ったD50はサンドドームの形状が角ばっているのが特徴です。

このD50 328には山岳線用の集煙装置および重油併燃装置が装備されていました。ボイラーの上の砂ドームと蒸気ドームの間に角ばった重油タンクが載せられています。

北陸本線の敦賀と今庄の間は長いトンネルと急勾配が続く難所でした。長大な北陸トンネルができるまでの間は、このような集煙装置と重油併燃装置を装備した蒸気機関車でぎりぎりの運用を行っていました。

蒸気機関車の性能をフルに発揮しなければならない条件では新鋭のD51はD50に劣っていたようです。ほんの数ヶ月間だけ新鋭のD51が配属されましたが、すぐに能力不足というわけで他区へ追い出されてしまいました。重要幹線の北陸本線で、土壇場で頼りになる機関車D50だったわけです。

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