古い車輌の写真

西日本鉄道 13 大牟田線 5 モワ

801

RP233 Web#=383 掲載2009/9/24

写真1と2はモワ800形801、1971/5/3西鉄大牟田線二日市車庫にて。

西鉄大牟田線の前身である九州鉄道は、1924年開業時には貨物営業も実施していました。その貨物輸送用として東洋車輌でモワ501と502が作られました。1940年に旅客用のモ100形が製造されると押し出されてモワ501と502に、更に1941年に作られたモ500形に押し出されてモワ801と802に改番されました。

大牟田線の貨物営業は1963年に廃止となりました。その後は救援車兼構内牽引車として使われていました。写真を撮影した頃のモワ801はご覧のように救援車の看板を正面に掲げていました。モワ801の扉には両側とも明り取りの窓が開けられていました。

802

写真3と4はモワ800形802、1971/5/3西鉄大牟田線二日市車庫にて。

801と802は貨物扉が外吊りになっています。また珍しいアーチバー台車を履いているのに注目してください。4フィート8 1/2インチゲージ(1435o)としては車体が小柄なためか、台車の幅と車体の幅が同じように見えてしまいます。運転台の上部が深い屋根に接する部分で大きなカーブを描いています。モワ802の貨物扉には窓がありませんでした。

モワ802は車庫の一番外側の留置線で使われなくなった台車などに囲まれていて、休車状態でした。

モワ801と802は1979年に廃車となりました。

804

写真5と6はモワ800形804、1971/5/3西鉄大牟田線二日市車庫にて。

モワ803と804は1942年に木南車輌で増備されたもので、扉が外開きから内開きに変更され、屋根の厚さがが少し浅くなり、妻面と屋根との境にあるカーブが801よりも緩くなっています。台車は当時の標準的なボールドウイン型のイコライザー台車になっています。

1963年の大牟田線貨物営業は廃止となり、その後はモワ801や802と同様に救援車兼構内牽引車として使われていました。モワ804はモワ801と同じ頃に廃車となりましたが、僚車のモワ803は新しく設けられた柳川車両基地で常備の救援車として使用され、1995年にモエ803改番されましたが2003年に廃車となっています。
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