古い車輌の写真

西日本鉄道 19 宮地岳線 5 モ10形

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RP239 Web#=389 掲載2009/9/30

写真1はモ10形11、1971/5/2西鉄宮地岳線貝塚車庫にて。

博多湾鉄道によって1936年に汽車会社東京支店でデハ10とデハ11の2輌作られました。長さ17mの電車で、就役当初は2扉クロスシートでしたが、後にロングシートに改造されました。

写真2はモ10形11、1976/3/27西鉄宮地岳線貝塚車庫にて。

西日本鉄道に合併後、1945年に改番が行われデハ10、デハ11はモ11とモ12になりました。1979年に2両とも廃車になりました。

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写真3はモ10形12、1971/1/3西鉄宮地岳線貝塚車庫にて。

窓がやや小さく、扉の位置が両端によっているために17mの長い車体がますます長く感じられます。屋根が薄いために幕板が広くても軽快な印象が残りました。

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写真4はモ1形14、1971/5/2西鉄宮地岳線香椎花園駅にて。

博多湾鉄道汽船が1925年の宮地岳までの開業に際して川崎造船所(現在の川崎重工業)で客車ナハ1〜3の3輌を製造しました。電化する計画があったので、近い将来電車として使える車体で作られていて、1929年に電車となりデハ1形デハ1〜3となりましたが、そのうちのデハ2だけ1941年にモーターが少し強力なものに取り替えられました。西鉄の一部となってから1945年に改番されデハ2は強力なモーターのためにモ10形モ14となりました。後に張り上げ屋根で鋼体化されましたが、1980年に廃車となっています。

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写真5はモ10形15、1971/5/2西鉄宮地岳線香椎花園駅にて。

この電車の前身は1917年鉄道省大井工場で作られた木造荷物電車モニ3003です。博多湾鉄道が1940年に払い下げを受け電動車に改造しました。西日本鉄道に合併されてからモ15と改番され、一時制御車ク64となりましたが、鋼体化改造の時にモ15に戻り、1977年に廃車になりました。

写真6はモ10形15、1971/1/3西鉄宮地岳線貝塚車庫にて。

鋼体化されたモ15の屋根は、高くて少し後退した位置に設置されたヘッドライトのせいなのか極めて分厚く見えます。同じ仕様で鋼体化された写真4のモ14と比べても張り上げ屋根の前端部分がとても広く感じられます。また大きなDT-10形の台車が両端寄りに位置しています。

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