古い車輌の写真

スノープローを装備した電気機関車

近鉄養老線 デ12

RM012 Web#=412 掲載2009/11/10

写真1は近鉄養老線のデ12電気機関車と貨物列車、1971/1/15西大垣駅にて。

地方の電化した私鉄では重い電気機関車にスノープローを取り付けて除雪用に使っていました。この写真を撮影した頃は、まだ私鉄でも貨物営業が盛んに行われていました。北国から雪を載せてやってきた短い貨物列車を、電気機関車デ12が揖斐川電工の引込み線へ押し込むところです。

松本電鉄 ED301

写真2は松本電鉄上高地線のED30形ED301、1976/6/5上高地線新村車庫にて。

これは信濃鉄道(現在JR東日本大糸線)が1926〜1927年に輸入した小型電気機関車で、機械部分はボールドウイン社製、電機部分はウェスティングハウス社製です。国鉄に買収され、西武鉄道を経由して松本電鉄にやってきました。写真を撮影した頃は貨物営業も無くなり、除雪用として冬季だけ使われていました。

北陸鉄道石川総線 ED301

写真3はED30形ED301、1977/3/21北陸鉄道石川総線鶴来車庫にて。

沿線の大日川ダム建設に伴う資材輸送用として1954年に東洋工機で新造されました。ダム工事が終了し、沿線の貨物輸送が減ったので1976年には貨物営業が廃止となりました。しかしED301は30.0tという大きな自重と480kwの大出力で、除雪用として大型スノープローを取り付けたまま現在に至るまで長く活躍しています。

北陸鉄道石川線 ED201

写真4はED20形ED201、1977/3/21北陸鉄道新西金沢駅にて。

石川総線の前身である金沢電気軌道が木南車輌製造に発注し、1938年にED1形ED1として竣工しました。戦時合併の結果北陸鉄道となり、1949年一斉改番で当時の自重が20t級ということからED20形ED201と改称されました。1962年に自社工場で台枠を延長するという大改造を受け自重が29.3t、出力が298kwと上記のED301と遜色ないまでになり、貨物営業廃止になった後も除雪用として現在まで重用されています。今は連結器が撤去され大型スノ−プローが固定されて除雪専用となっています。

京福電鉄 テキ521

写真5はテキ5201形テキ521、1977/3/21京福電鉄福井駅にて。

1949年に京福電鉄が越前本線・三国芦原線の貨物列車用として日立製作所で1949年にテキ521とテキ522の2輌を新造しました。後に貨物営業が廃止となり巨大なスノープローを取り付けて除雪専用になりました。この写真を撮影した頃は貨物営業が残っていたために、スノープローは着脱式で冬季以外は取付金具だけで運用に就いていました。現在はえちぜん鉄道のML521とML522となって除雪に活躍しています。

福井鉄道南越線 デキ1

写真6はデキ1形デキ1、1977/3/21に福井鉄道南越線社武生駅にて。

1935年に芝浦製作所で作られ貨物営業に供されましたが、晩年は除雪用として小さなスノープローを取り付けて除雪用に使われていましたが1986年に廃車となりました。


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