古い車輌の写真

三井三池港務所 10 有蓋貨車

ユト23 ?

RF027 Web#=43 掲載2008/1/20

三井三池港務所の専用鉄道は貨物専業なのでいろいろな貨車が在籍していました。九州の炭鉱なので当然2軸の石炭車が多かったのですが、社用に使われた古い変わった貨車の数々にも注目すべきです。この写真は1979/8/5に車庫を訪問したときに撮影。写真1はユト(消えているので多分)23(なぐり書きでした)です。開業当初から使われていたのでしょうか、なかなか味わいのある表情をしています。ここに留置されていた有蓋車は全て鋼鉄製で国鉄のテムなどと同じような外観をしています。また記号のユトは「ユ=有蓋車、ト=10トン積み」を表していると思うのですがいかがでしょうか?どなたか教えてください。ユト23は隣に並んでいる小型のユト108と比べてもまだ背が低いのが分かりますが、車輪などの足回りは標準的な大きさなのでますます車体が小さく見えてしまいます。こんな小さな貨車で何を運んだのでしょうか。

ユト108

写真2はユト108です。国鉄のテと同じくらいの大きさでしょうか。扉の上に取り付けられた大きな雨よけは後年に取り付けられたらしく少し新しいものでした。

ユト110

写真3はユト110です。国鉄のテの元祖のような形をしています。右隣の背の低い貨車はユト23です。

ユト115

写真4はユト115です。

15トン・スケールテストカー

写真5は15トン・スケールテストカー、国鉄では検重車と呼ばれているものです。貨車の重量を計測する計重台線の秤の精度をチェックするための貨車です。国鉄の検重車(衡重車)は錘をクレーンなどで組み合わせて使えるのですが、ここの検重車は単に自重が正確に15トンあるというだけの簡易なものです。もう1台もっと重い25トン検重車が在籍していましたが、実見できませんでした。
アメリカでよく使われているスケールテストカーは大体このような形態をしているものが多いようです。

国鉄検重車ケ1型ケ2

参考写真6は国鉄で使われていた検重車ケ1型ケ2号車です。左側の妻面の開き戸が開いていますが、ここに設置されたクレーンを使って錘を小さな台車(検重車に積み込んでいる)に載せて計重台線に設置された秤の精度を検査します。昔は衡重車(コウジュウシャ)と呼ばれていて記号はコでした。コンテナ貨車の登場と名称が検重車に変更されてので記号もケとなりました。

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