古い車輌の写真
国鉄可部線の17m国電 3 クハ16
クハ16472
RJ116 Web#=429 掲載2009/12/30写真1と2はクハ16形クハ16472、1971/5/1国鉄可部本線横川電車区にて。クハ16形400番台の歴史は木造のサハ33750形にまで遡ります。何度も大改造や改番を受けて複雑な履歴を持っています。 1921年に新造された木造車サハ33750形の33754として関東地区に就役。 1928年の改番でサハ25066。 1941年に大井工場で鋼体化改造を受けクハ65形クハ65168。 1953年の車両称号規定改正に伴いクハ16形クハ16472。

この系列のクモハ11形(元モハ50形)やクハ16形(元クハ65形)は関東地区で運用されていたために多くが戦災に遭いました。特に1945年池袋電車区と蒲田電車区では深夜の空襲でたくさんの電車が焼失しています。戦災で廃車となった電車の多くは関東地区の私鉄(東急、西武、京成、駿豆)に払い下げられ、修理を行って戦後の復興輸送に大きな功績を残しました。
クハ16477

写真3はクハ16形クハ16477、1971/5/1国鉄可部本線横川電車区にて。 木造車サハ33750形の33784として関東地区に就役。 1928年の改番サハ25094。 1940年に大井工場で鋼体化改造クハ65形クハ65101。 1953年の車両称号規定改正クハ16形クハ16477。
クハ16511

写真4はクハ16形クハ16511、1971/5/1国鉄可部本線横川電車区にて。 木造車サハ33750形の33779として関東地区に就役。 1928年の改番サハ25089。 1941年に大井工場で鋼体化改造クハ65形クハ65151。 1953年の車両称号規定改正クハ16形クハ16511。
クハ16418

写真5と6はクハ16形クハ16418、1971/5/1水島臨海鉄道倉敷駅側線にて。この写真を拡大すると所属が広ウヘとなっていて、宇部線で活躍していた電車です。 木造車サハ33750形の33815として関東地区に就役。 1928年の改番でサハ25125。 1941年に大井工場で鋼体化改造クハ65形クハ65024。 1953年の車両称号規定改正クハ16形クハ16418。 1972年に水島臨海鉄道に払い下げられましたが未入籍のまま解体。

クハ16形は17mクラスの短い車体でしたが、軽量化の配慮など無い時代の設計でした。それを軽量のディーゼルカーが主体の鉄道で使用するのは無理があったのでしょう。 可部線や宇部線に配属されていたクハ16形は、上記に見られるように同じような経歴の電車でそろえられていたようです。
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