古い車輌の写真

大阪市電 7 譲渡車 2

神戸市電 201

RP302 Web#=486 掲載2010/3/27

写真1は神戸市電200形201、1964/9/4神戸市電鷹取車庫にて。

神戸市電200形201は元大阪市電の1935年製901形901でした。901形は15輌が譲渡され1964年に就役しました。この電車が転属する時は深夜に大阪市電の線路から天神橋筋六丁目で阪神電鉄北大阪線(併用軌道)に乗り入れ、野田阪神で阪神電鉄国道線に入り、終点の東神戸で線路がつながっていた神戸市電にそのまま入って長田工場まで自走して来ました。

神戸ではパワー不足、フェンダー・ストライカーが取り付けられないなどの不備があって、路線縮小の時には不評の内に真っ先(1968年)に廃車となってしまいました。

熊本市電 1003

写真2は熊本市電1000形1003、1972/8/3熊本市電車庫にて。

熊本市電1000形1003は元大阪市電の1935年製901形925でした。901形は1963年に380形380〜389、1964年に390形390〜399、1965年に400形401〜405とワンマンカーに改造された1000形1001〜1005の合計30輌が譲渡されました。1000形は1972年に廃車となりました。

南海電鉄阪堺線 205

写真3は南海電鉄阪堺線205形205、1971/9/1我孫子車庫にて。

大阪市電で活躍していた1925年製の木造ボギー車1501形は1962年に廃車となりましたが、履いていたKS-45L形台車20両分が南海電気鉄道(後の阪堺電気軌道)に売却され、同社の205形の低床化に再利用されました。

車体は木造車更新で南海電鉄天下茶屋工場オリジナルの、好ましいデザインの小型車でした。

長崎電気軌道 501

写真4は長崎電気軌道500形501、1972/8/3蛍茶屋車庫にて。

大阪市電1700形の内の6両(1702〜1707)が廃車後、長崎電気軌道に譲渡され、台車や電装品を活用して同社初のワンマンカーとしてナニワ工機で500形501〜506の6輌が作られました。後に台車は西鉄北九州線から購入したウィングバネ式台車に交換されています。

このようにたくさんの電車や機器が地方都市での第2の働き場所を与えられたのは喜ぶべきことです。中でも広島電鉄で花電車用の貨52は製造から80年以上経過しています。

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