古い車輌の写真

京福電鉄福井支社 10 テキ6、20

テキ6

RP320 Web#=510 掲載2010/6/18

写真1〜3はテキ6形6、1977/3/21京福電鉄福井支社福井口車庫にて。

京都電燈福井支社越前電気鉄道部は、梅鉢鉄工場(後の帝国車輌、今は東急車輛に吸収合併)で1920年にテキ6形テキ6〜テキ11の6両を製造しました。1965年に木造車体に鉄板を貼付た(所謂ニセステイール化)半鋼製四輪単車の電気機関車です。

1935年に新福井駅に隣接した車庫の火災で3両が廃車となり、テキ6、7と9が生き残りました。全長7.3m、自重9.6t、出力104kwと電気機関車としては非力でした。当初は貨物列車の牽引に活躍しましたが、立派な電気機関車が増備されてからは駅などでの入換用となりました。1969年の貨物営業廃止で電気機関車は冬季の除雪以外には用途が無くなりテキ6は1993年に廃車、車籍を失ってからは福井口車庫での入換用として使われていました。

このテキ6は現役で日本最古の電気機関車になるようで、1999年に車籍復活し、本線を走行できるように再整備されました。

2002年にえちぜん鉄道に継承されたときにML6形6と改番されましたが、翌2003年にまたもや廃車となり現在は大切に勝山駅で保存されています。

20

写真4〜9はテキ20形20、1973/6/3京福電鉄福井支社福井口車庫にて。

このテキ20に関する資料は、いろいろと探したのですが見付かりません。

このテキ20は窓枠が全て原形で、Hゴムになっていない好ましい姿をとどめていました。

ここの電動貨車的なスタイルをした電気機関車は、集電装置が当初はポールでしたが、後にYゲルを前後2台に改造されています。

立派なヘッドライトを装備していて、テキ9とは違い夜間運転も可能だったのでしょう。車体の窓を透して向こうの空が見えるので、機器室にはたいした機械は積んでいなかったと思われます。とても小さなスノープラウを持っていますが、実用になったのでしょうか?

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