古い車輌の写真

静岡鉄道 駿遠線 7 キハD8、9、14

キハD8

RP329 Web#=519 掲載2010/10/22

写真1はキハD8、1967/8/23静岡鉄道駿遠線相良駅にて。

藤相鉄道は中遠鉄道が導入したガソリンカーの成功例を見て、1931年に日本車輌で半鋼製ボギ−・ガソリンカーを3輌新造し、キハ1〜3として就役させました。藤相鉄道のキハ3は静岡鉄道へ合併された時の改番でキハD8となりました。長さは11.0m、自重は11.6t、定員は60名、前面に大きな庇と極めて低いステップを持っているのが特徴です。後に出力55PSのいすゞDA45型ディーゼルエンジンに換装され、機械式4段変速機を備えていました。台車は偏心の鋳鋼台枠軸バネ式でした。

キハD9

写真2はキハD9、1967/8/23静岡鉄道駿遠線相良駅にて。

藤相鉄道がキハ1〜3のの増備車として10年後の1941年加藤車輌製作所で製造した半鋼製ボギーガソリンカーで、キハ7として就役しました。静岡鉄道への合併に伴いキハD9となりました。長さは11.0m、自重は11.0t、定員は70名、前面に大きな庇と極めて低いステップを持っていました。後に出力55PSのいすゞDA45型ディーゼルエンジンに換装され、機械式4段変速機を備えていました。台車は軸バネ式鋳鋼台枠のものでした。

キハD14

写真1はキハD14、1967/8/23静岡鉄道駿遠線新袋井駅にて。

長い営業距離の静岡鉄道駿遠線では戦後慢性的な車輌不足に悩まされていました。そこで静岡鉄道静岡清水線の長沼工場の応援も得て1959年〜1961年の間に7輌のディーゼルカーを静岡鉄道駿遠線の袋井工場で新造しました。

車体の正面窓は当時大流行していた湘南形によく似たタイプの傾斜2枚窓でしたが左右にある縦樋のために厳めしい印象を与えています、側面窓は上部固定・下部上昇式の所謂バス窓を採用していました。車体全長11.5m、自重11.0t、乗客定員60名でで、出力82PSのいすゞ自動車製DA110型ディーゼルエンジンと機械式4段変速機を備えていました。台車は驚いたことに自家製の鋳鋼台車を履いていました。

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