古い車輌の写真

山陽電鉄 4 2700

702

RP346 Web#=536 掲載2010/11/22

写真1は700形702、1970/2/15山陽電鉄人丸前駅。

車歴は1947年川崎車輌で鉄道省モハ63802→1947年山陽電鉄に払下800形802→1949年に改番で702となりました。以後3段窓の2段化と保護棒の設置、貫通幌の設置と貫通扉の引戸化、室内灯の蛍光灯化、尾灯を窓上2灯に、パンタグラフもPT13から三菱S-710-Cへと次々に改良工事が施されてきました。それでも粗製乱造で鳴る?ロクサン電車では、さすがに戦後も昭和40年代になると乗客を乗せる電車としては苦しくなって来て、1964年に702+709の一編成だけが20mの長い車体のまま更新修繕を受けました。

709

写真2は700形709、1970/2/19山陽電鉄山陽別府駅。

車歴は1947年川崎車輌で鉄道省モハ63809→1947年山陽電鉄に払下800形809→1949年に改番で709となりました。上記の702と同様の更新修繕を受けました。ところが神戸高速鉄道を介して阪急や阪神への相互乗入が具体化すると、20mの車体では大きすぎるので、車体更新は19mの車体を持つ2700形に変更されました。702+709の編成は1977年に廃車。

2701

写真3は2700形2701、1970/2/14山陽電鉄西代車庫。

1951年に西代車庫で火災が起こり多くの車輌を焼失しました。その中に新造後4年しか経過していない712+713の編成がありました。車体の損害が酷く廃車となりましたが、電装品と台車がサルベージされ826+827に取り付けられて使用されました。その後1957年に2000系クロスシート車並の車体を新造し712と713の台車と電装品を組み合わせて、一見最新鋭車輌と見間違うような2700形2700+2701(McTc編成)が出来上がりました。その後1964年にロングシート化、1967年に前面貫通化と種々の工事が行われました。しかしこの編成は2700系3輌を固定編成化し足回りを交換して2300系に改造する工事が行われず、1985年に廃車となりました。

2705

写真4は2700形2705、1970/2/19山陽電鉄山陽別府駅。

この2705の車歴は1947年川崎車輌で鉄道省モハ63803→1947年山陽電鉄に払下800形803→1949年に改番で703→1967年車体更新を受けて2705→1977年に2300系化工事を受けて2600→1989年冷房化→1998年3000系化工事を受けて3564→2003年に廃車。

2712

写真5は2700形2712、1970/2/14山陽電鉄人丸前駅。

この2712の車歴は1947年川崎車輌で鉄道省モハ63812→1947年山陽電鉄に払下800形812→1949年に改番で712→1964年車体更新を受けて2712→1977年に2300系化工事を受けて2300→1989年冷房化→1998年3000系化工事を受けて3560→2004年に廃車。

山陽電鉄に在籍していたロクサンは、車庫の火災、20mでの車体更新、神戸高速鉄道への乗入、冷房化、カルダンドライブ化等、山陽電鉄の大きな流れの中で何度も大改造を受けて、複雑な変遷を辿っていました。サイト・オーナーの個人的な目からは第1次の2700+2701の車体デザインが最も優れていたように思えますが、いかがでしょうか?

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