古い車輌の写真

京福電鉄 嵐山線 1

114

RP356 Web#=570 掲載2011/2/16
修正1 2012/4/21

写真1はモボ101形114、1975/6/21京福電鉄嵐山線西院駅。

京都電燈は嵐山本線の全線複線化に伴い1929年にモボ101形101〜106を藤永田造船所(現在の三井造船)で製造しました。

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写真2はモボ101形105、1975/6/21京福電鉄嵐山線西院駅。

古くなったモボ101形は1975年から順次新製された車体に載せかえられていきました。それに先立って1968年から老朽化した神戸製鋼所製のC形台車から日立製KL15台車に履き替えています。1990年には冷房化工事も行われました。

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写真3〜5はモボ111形116、1975/6/21京福電鉄嵐山線西院車庫。

1932年に111〜117の7両が田中車輌(現在の近畿車輛)で製造されました。台車は住友KS46L、車体はモボ101形と同じでしたが、当初から連結運転のための連結器を装備していました。

京都電燈と京福電鉄嵐山線は保守的な考え方を持っていたようで、1929年に新造されたモボ101形の車体デザインを1950年に製造されたク201形でも換えませんでした。車体デザインが一新されたのは1929年から数えて43年後、1971年武庫川車輌製のモボ301形からです。

車体の塗装もモボ101形で採用された幕板から窓下までがダークアイボリー、窓下から車体裾までがダークグリーンが現在まで80年以上も踏襲されています。また古いトロリーポールによる集電方式を1975年まで守っていました。嵐電は全車が同一性能を持つという保守的な車両設計ポリシーを持っていました。1990年代後半になるまでモボ101形の主要機器類を踏襲した自動加速制御の吊掛け駆動を採用していました。これは保守経費を最小化するためで、立派な見識だと思われます。WN平行カルダン駆動方式やVVVFインバータ制御を採用したのは2000年に製造されたモボ2000形からです。

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