古い車輌の写真

加悦鉄道 10 ボギー客車

ハ10

RP374 Web#=594 掲載2011/5/5

写真1〜2はハ10形ハ10、1976/12/4加悦鉄道加悦機関庫。

加悦鉄道開業に伴い1926年梅鉢鉄工所で作られました。元来伊賀鉄道が発注していた客車が就役前に譲渡されたものです。
太平洋戦争中には戦没者を迎える祭壇を設けて英霊車として使用されたこともあったそうです。
1968年まで稼動。
1995年に新造時の状態(2等と3等の合造車)に修理復元され加悦SL広場で保存されています。
2005年にもう一度大修理が行われています。

全長13.0m、自重13.0t、定員78名、木造ダブルルーフで、2軸ボギー台車はどう見ても貨車用のアーチバーであまり良い乗り心地ではなかったことでしょう。新造当時は2等と3等の合造車で、車内に仕切り壁がありました。

当時の鉄道省標準型客車ホハ12000系をショーティにしたようなモケイ的外観です。


サハ3104

写真3と4はサハ3104、1976/12/4加悦鉄道加悦機関庫。

1925年東京横浜電鉄開業用として藤永田造船所でデハ100形101〜112が製造されましたが、竣工直後に目黒蒲田電鉄デハ30形と交換で同社に譲渡。
1927年と1928年に東横(東京横浜電鉄)に譲渡され、1934年の目蒲への合併時にモハ100形101〜112。
1942年に東急(東京急行電鉄)に引き継がれ、デハ3100形3101〜3112となり車体延長改造。
1957年に昇圧準備のため3101〜3109が運転台撤去と電装解除で付随車化されてサハ3100形3101〜3109。

1968年に加悦鉄道へ譲渡され森ブタと呼ばれたDB201に牽引されて通勤通学列車に、キハ08 3が登場するまでの3年間運用されていました。
その後加悦鉄道の加悦駅構内で見学者のための休憩室として利用、この時に写真で見られるように側板のかなりの部分が切り取られて無残な姿となりました。
1995年加悦SL広場の移転に伴い、カフェトレイン蒸気屋として開店するために側板の全面張替とインテリアの刷新が行われています。今でも加悦SL広場でレストランとして、原型とはかけ離れた形態で盛業中です。

熊本電鉄クハ221形221

写真5は熊本電鉄クハ221形221、1972/8/3熊本電鉄北熊本車庫にて。

元東急のサハ3103で東急の碑文谷工場で運転台を取り付けた上で熊本電鉄に譲渡された後の撮影です。

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