古い車輌の写真

野上電鉄 4 51、201

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RP388 Web#=608 掲載2011/5/24

写真1はモハ50形51、1971/10/24野上電鉄日方車庫。

モハ50形とクハ200形はともに阪神電鉄の861形が前身です。

1937年に阪神電鉄は861形861〜877の17輌を川崎車両で製造しました。幕板に明り採り窓がありました。広いガラス張り貫通路が先頭に来ると貫通扉に斜めに取り付けられた真鍮製の手すりが見えて、お洒落な店舗の入り口のように見えることで鉄道ファンから喫茶店というニックネームで呼ばれていました。

この写真からも特徴のガラス面の広い貫通扉と斜めの手すり、幕板の採光窓がよく見えます。

1965年に阪神電鉄を廃車になった861形のうち869、870、871、874の4両が野上電鉄に譲渡されました。
871と869は、台車とモーター、Z形パンタグラフを他社からの中古品に変更し、それ以外の機器を流用してモハ51形51、52として就役しました。

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ところが阪神電鉄時代の機器を流用したために他車との連結が出来無かったために、この写真を撮影した頃には使われなくなっていました。一説には橋梁の負担重量を超えていたとも言い伝えられています。結局あまり使われることも無く1974年には全車が廃車解体されています。
同時に入線した870は、車両として竣工することも無く(部品提供車?)解体されました。

201

元阪神電鉄861形874は電装を解除し、台車を交換の上クハ201形201として竣工しました。所が相棒のモハ51形が不調で、阪神時代の機器を流用していたので他の車との連結も出来ず、殆んど活躍の機会を与えられることなく、51や52とともに1974年には全車が廃車解体されています。

この写真で見られるようにモハ51、52やクハ201は1971年にはもう既に荒廃した状態で日方車庫の奥に放置されていました。





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