古い車輌の写真

阪神電鉄 3 3061、3561

野上電鉄 モハ31

RP391 Web#=611 掲載2011/5/28

写真1はモハ30形31、1977/11/20野上電鉄日方車庫。

1951年に阪神電鉄は技術者をアメリカに派遣して新しい大型車の調査を行いました。また運輸省からの補助金を得て1121形1130を使って新しい制御器や台車、ハイポイドギアで伝達する直角カルダン駆動方式の長期試験を行いました。この結果を踏まえて阪神電鉄念願の大型車301系が製造されました。その後1956年から高加速高減速のジェットカー開発に使われました。

1962年に野上電鉄に譲渡された1121形1130は、1963年に3代目31として就役しました。野上電鉄廃止後は再塗装の上、線路に近い野上町のくすのき公園に屋根付きで保存されています。

3561

写真2は3061形3061、1977/5/8阪神電鉄西宮駅。

1954年に301形はMc-M-Mc(3011-3013-3012)の3輌編成が5本15で15輌の陣容で特急用として就役しました。登場した時は301形と称していましたが、定着せず3011形と呼ばれるようになりました。
正面のデザインは非貫通形2枚窓で当時流行していた湘南形を取り入れたものでした。クハ86と比べて断面が小さく、車体裾回りが丸く仕上げられていました。通勤電車区間としては珍しく固定式のセミクロスシートを備えていました。

3562

写真3は3561形3562、1977/5/8阪神電鉄西宮駅。

1960年に組み換えで4輌編成化、1963年に5輌編成化されました。
1964年に1500V改造の際に前面貫通化とロングシート化(極めて長い)されました。このときにMc車が3561形、M車が3061形に改番されました。

3563

写真4は3561形3563、1977/5/8阪神電鉄西宮駅。

1969年から1971年にかけて3扉化改造が行われ、このページの写真のようになりました。
1974年から1975年にかけて冷房化され、側窓がユニット化されました。こうして独特の丸みを帯びた流線形で登場した電車は単なる通勤型電車になりました。ただし裾の丸みと断面の形状は最後まで残されていました。

3062

写真3は3061形3062、1977/5/8阪神電鉄西宮駅。

1984年に3561形と3061形の廃車が始まり、1989年で全て過去の車両となりました。7801形とペアを組むために付随車化された3022は7901形7922に改番されていましたが、これも1990年に廃車となっています。