古い車輌の写真

上田交通 別所線 7 電気機関車と貨車

ED25 1

RP401 Web#=621 掲載2011/6/12

写真1はED25形ED25 1、1976/6/4上田交通別所線上田原車庫。

1937年宇部電気鉄道は日本鉄道自動車工業(後の東洋工機)で小型の凸型電気機関車デキ11を製造しました。全長8.8m、自重25.0t、車軸配置B-Bで当初はプレートフレームの台車、 直流600Vで出力298Kw。日本鉄道自動車工業は私鉄向けの小型電気機関車をたくさん製造していてデキ11もその一員です。

1941年に宇部電気鉄道(600V電化)は陸上交通事業調整法により隣接する宇部鉄道(1500V電化)と合併し宇部鉄道となりました。
1943年に戦時買収となり宇部電気鉄道の路線は鉄道省の宇部東線となりました。買収されたデキ11はそのままの番号で使われていました。
1953年に施行された車両形式称号規程改正でED25型ED25 1となりました。
1950年頃に宇部線が1500Vに昇圧されると、富山港線に貨物列車牽引用として転属しました。

1951年に台車を旧伊那電気鉄道デ203の廃車発生品であるBrill 27MCB-2へ交換。
1961年富山港線も1500Vに昇圧され廃車となり、上田丸子電鉄丸子線にやってきました。
1969年の丸子線廃止に伴い別所線に転属。
1975年に別所線の定期貨物列車がなくなると、保線工事列車の牽引とか庫内の入換ぐらいしか仕事が無くなり車庫で欠伸の毎日を送っていました。
1986年に別所線が1500Vに昇圧され廃車となりました。廃車後は丸子線に縁の深い長野県丸子町(現在は上田市)に寄贈、丸子文化会館で静態保存されています。

たくさん作られた日本鉄道自動車工業製の小型電気機関車は、このようなまとまったスタイルをしていました。ところがこの後に東洋工機と社名が変わった後で作られたやや大型の箱型電気機関車は裾周りが丸く仕上げられていて、どうも締まりの無いスタイルに堕ちてしまったのは残念です。

ワム

写真4はワムの廃車体、1976/6/4上田交通別所線上田原車庫。

上田丸子電鉄にはEB4111という小さな凸型電気機関車やデワのような格好をした電気機関車が在籍していました。もう少し早く訪問しておればカメラに収めることができたのに残念です。

ワフ301

写真5はワフ301の廃車体、1976/6/4上田交通別所線上田原車庫。

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