古い車輌の写真

下津井電鉄 3 モハ110、クハ5、6

モハ110

RP422 Web#=656 掲載2011/10/1

写真1と2はモハ110、1975/5/25下津井電鉄下津井車庫。

1933年下津井鉄道は加藤車輛製作所で大型ボギーガソリンカーを6輌カハ50〜55を新造しました。就役当初の仕様は全長11.6m、自重10.7t、出力50.7kwのアメリカ製ウォーケシャ6MK形エンジン搭載、定員68名。
このガソリンカーの車体両端にはバスケット状の荷台「鮮魚台」が取り付けられていました。

1949年の電化に備えて東京電機車輛の出張工作でカハ50〜55は電車に改造されモハ50〜55となりました。モハ50形は両運転台で台車はガソリンカー時代のものを改造して流用、吊掛式で22Kwのモーターを4台搭載していました。車体には手がつけられず、車体前後に付いていた「鮮魚台」と呼ばれる荷台もそのまま残されていました。
モハ103の登場後、ガソリンカー改造のモハ50は下津井車庫で車体更新を受けてモハ110となりました。車体更新は鮮魚台まで車体延長、4か所の乗務員扉新設など大規模で、電気機関車代用とか早朝深夜の単行運用のために両運転台のままでした。
1977年に廃車となりました。これは1973年にクハ23を両運転台のモハ1001に改造する工事がやっと竣工したためです。

クハ5

写真3はクハ5、1975/5/25下津井電鉄下津井車庫。

1931年下津井鉄道は日本車輛で最初のボギーガソリンカーとしてカハ5を増備しました。就役当初の仕様は全長11.2m、自重10.3t、出力41.8kwのアメリカ製ウォーケシャ6MS形エンジン搭載、定員60名。
1934年車体両端にバスケット状の鮮魚台が取り付けられました。
電化の時に車体はそのままで制御車に改造されクハ5となりました。
現在は下津井駅構内で保存されています。

クハ6

写真4はクハ6、1975/5/25下津井電鉄下津井車庫。

1931年下津井鉄道は日本車輛でボギーガソリンカーを2輌カハ6、カハ7を増備しました。就役当初の仕様は全長10.6m、自重10.0t、出力41.8kwのアメリカ製ウォーケシャ6MS形エンジン搭載、定員60名で当初から鮮魚台を付けていました。
電化に際してカハ6はカハ5と同様の改造を受け、車体はそのままで制御車に改造されクハ6となりました。
現在はドライブイン「おさふねガーデン 」で保存されています。