古い車輌の写真

江若鉄道 2 DC251,DC301

DC251

RP426 Web#=660 掲載2011/10/7

写真1と2はDC251、1968/12/25江若鉄道三井寺下(ミイデラシタ)車庫。

1960年に豊肥線南熊本駅と砥用(トモチ)駅を結んでいた熊延(ユウエン)鉄道が帝国車輛工業(後に東急車輛と合併)でL形車体のサイドロッド式ディーゼル機関車DC251を製造しました。全長7.1m、自重25.0t、出力240PSのDMH-17Sエンジン1台搭載、TC-25型液体変速機を装備していました。帝国車輛工業は梅鉢鉄工所の後身でディーゼルカーを多く製造していましたが、ディーゼル機関車製造は珍しい。

1964年に江若鉄道は廃止となった熊延鉄道より譲渡。当初は浜大津駅の入換用として使用されていたDC301の置換用として購入、全線廃止直前まで使用されていました。

写真3はDC251、1968/12/25江若鉄道和邇(ワニ)駅。

軌道強化の進んでいない江若鉄道の末期には、DD13のような軸重の重いディーゼル機関車よりもDC251のような軽量のDLの方が使いやすかったのではないでしょうか。時にはDC251も写真のように本線で短い貨物列車を牽引することも有りました。

御坊臨港鉄道 DC251

写真4は御坊臨港鉄道(現在の紀州鉄道)DC251、1971/10/24御坊臨港鉄道紀伊御坊車庫。

1969年の江若鉄道全線廃止後に御坊臨港鉄道へ譲渡され、貨物列車の牽引に活躍しました。御坊臨港鉄道の貨物営業廃止後、同じ番号で3社に仕えたDC251もとうとう廃車解体となりました。

別府鉄道 DC301

写真5はDC301、1974/4/20別府鉄道別府港機関区。

1952年に江若鉄道が新三菱重工三原製作所で製造したL型車体の22t級サイドロッド式ディーゼル機関車。全長7.35m、自重22.0t、出力210PS、機械式変速機。まだディーゼル機関車の設計が安定していない初期の製品で、セルモーターの代わりに小型ガソリンエンジンでディーゼルエンジン本体を始動するという珍しい機構を備えていました。主として浜大津駅での入換作業に使われていました。

写真6はDC301の残骸と思われる台枠、1979/10/7別府鉄道別府港機関区。

1964年に上記のDC251と入替りで別府鉄道に譲渡され、主として別府港駅での入換作業に使われていました。やはり初期のディーゼル機関車は使いにくかったのか、別府鉄道のディーゼル機関車では最も早く廃車となりました。写真6はDC301の下回りと思われるもので、作業用の台車?として残されていました。

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