古い車輌の写真

東武鉄道の蒸気機関車 4

B3型 32号機

RP015 Web#=69 掲載2008/2/12

写真1と2は庫内で待機中のB3型32号機です。このロコは東武鉄道が1914年イギリスのBeyer, Peacock & Co. Ltd.,から輸入し、1963年に廃車になるまで長らく貨物列車用として活躍しました。このグループは日本で最後に輸入された2-B型テンダーロコです。

車庫の中には点検用のピットが掘られ、ハシゴ、自転車、ジャッキ、火掻棒(ポーカー)、木材などが置かれています。

C11型 C112

東武鉄道はC11と言う近代的な蒸気機関車も導入していました。しかしドームの形状やデフレクターの構造からも分かるとおり戦時型で、出来はあまり良くなかったようです。私が訪問した時は既に廃車となり、機関区の片隅に押し込まれていました。C11の他に東武鉄道は驚いたことに国鉄の9600型蒸気機関車を借りて入線試験をしたことがあるそうです。確かに力はあったと思いますが固定軸距離が長いので線路に与える横圧が大きく、保線はカンカンに怒って大反対をしたことでしょう。もともと通勤電車を走らせるための線路に、重量貨物列車を通すのはムリと言うものです。結局東武はB-B中型の箱型電気機関車をたくさん増備して貨物列車需要をまかないました。

トロッコ

右の写真は正規の鉄道車輌ではありません、連結器も付いていません。多分検車区内で使用する作業用台車なのでしょう。とても古い雰囲気ですが東武鉄道創業時からずっとここで働いているのではないでしょうか? モデルマニアとしては歴史のある検車区建屋に、このような小道具が転がっているのは楽しいですね。

イギリスの蒸気機関車メーカーをカタカナで表記する場合、皆さんはどのようにしておられますか?東武鉄道の場合ナスミス・ウィルソン、バイヤー・ピーコック、ダブス、キットソン、ネルソン、シャープ・スチュワートの6社が上げられます。年代によっても社名は変化が見受けられます。発音をカタカナで書くのは本来不可能なんですが、どうでしょうか?


ナスミス・ウィルソン Nasmyth, Wilson & Co., Ltd.
   ネィスミス・ウィルスンの方が近いのではないでしょうか?
バイヤー・ピーコック Beyer Peacock
ベイヤー・ピーコックの可能性?
ダブス        Dübs (uはウムラウト付き=uの上に・・)
   ドゥープスという説をどこかの本で見ました。
キットソン      Kitson
   キッツォンではないでしょうか?
ネルソン       Neilson
   ニールスンだと思いますが。
シャープ・スチュワートSharp Stewart
シャープ・ステュワートが近いと思います。

蒸気機関車メーカーの世界は英語とドイツ語で片が付くので、まだまだ簡単です。私が手がけているもう一つの世界「アンティーク・オルゴール」では半分がフランス語の世界なので、どこをどう叩いたらこんな発音になるのかフシギ不思議で悩んでおります。

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