古い車輌の写真

南海電鉄 阪堺線 9 TR2

TR2

RP448 Web#=682 掲載2012/1/11

写真1と2はTR2、1966/6/22、写真3と4は1971/9/1南海電鉄阪堺線我孫子道車庫。

前のページで述べたように都会地で狭い敷地の我孫子道車庫では、トラバーサーに載せるためと、トラバーサーから牽き出すために短い車体の構内牽引車が各1台必要でした。

戦前はその入換作業を2輌在籍していた四輪単車の散水電車で実施してきました。
1944年にその内の1輌が他社に譲渡され、残った1輌の散水車もこのトラバーサーへの引出と押込専用に改造されました。散水電車から水タンクを撤去して簡単なキャブを自作しTR2となりました。

TR2はヘッドライトが無いのですが、まだ電車の面影が残っています。撮影したころの塗装は電車の塗装と同じ薄いクリーム色とダークグリーンで妻面は湘南形のV字型塗分けとなっていました。現在はTR1と同様にHANKAIのロゴと共にダークグリ−ンと白帯という、最古参の161形電車と同じ塗装を纏っています。

デッキ??に搭載されているのはカウンターウエイトとなる敷石です。石造の部品!が電車?に搭載されているのはこの例だけではないでしょうか。現在は立派な鋼製タンク状のカウンターウエイトが搭載され、Yゲルは立派なパンタグラフに取換られています。