古い車輌の写真

トロッコ 1

西鉄宮地岳線貝塚車庫

RM023 Web#=724 掲載2012/3/29

写真1は庫内作業用2軸トロッコ、1971/5/2西鉄宮地岳線貝塚車庫。

これは車輛じゃないですね。番号も連結器もないし、手で押すよりも早く走らせると問題が起こりそうです。貝塚工場でホームメイドの作業用台車なのでしょう。余り立派じゃないキングポストが御愛嬌です。

茨城交通湊線那珂湊車庫

写真2は庫内作業用2軸ボギートロッコ、1975/6/7茨城交通湊線那珂湊車庫。

茨城交通湊線の近くにあった旧日本軍鉄道連隊の九七式軽貨車が前身です。全長7.3m、自重2.2t、荷重8t。除草剤を入れるポリタンクを搭載して線路の草取りに使用されていました。茨城交通湊線からひたちなか海浜鉄道となった今でも残されているようです。

茨城交通湊線那珂湊車庫

写真3は庫内作業用2軸ボギートロッコ、1975/6/7茨城交通湊線那珂湊車庫。

那珂湊にあった車庫でエンジンを載せて修繕しているのでしょうか。軍隊の持ち物だけに頑丈で、西武、京成、新京成、小湊鉄道、大井川鐵道、秩父鉄道などの車両工場などでいまだに使われているようです。

写真4は庫内作業用2軸トロッコ、1963/3/31東武鉄道館林機関区。

バイヤーピーコックの2-Bテンダー蒸気機関車を追って館林機関区を訪問したのですが、庫内で小さなトロッコを発見しました。これこそ明治時代からずっと庫内で活躍していた古典貨車ではないでしょうか?

帝国車輛構内用802

写真5は帝国車輛の作業用長尺台車802、1966/5/7帝国車輛分岐器工場。

この頃の帝国車両は電車やディーゼルカーと並んで分岐器も主力商品でした。レールを加工する工場で使われていたチキと同じ構造の、とても長いフラットカーです。流石にレールをたくさん積み込むためでしょうか、頑丈そうな魚腹形台枠が見えます。

片上鉄道のミュール

写真6は片上鉄道のミュール、1974/6/9片上鉄道和気駅。

片上の駅構内に硫化鉄鉱を荷卸する建物が有り、中には数本の線路がプールのようなピットの中に敷かれていました。

無蓋車の列をピットの上まで持って来て荷卸する度に短い移動をさせるのに使われていたミュールです。古い無蓋車を改造したものでしょうか、台枠の下にワイヤーロープを留める枠が取り付けられています。坂の上にはウインチが設置されており、無蓋車の列に連結されたこのミュールがウインチによって移動されていたのでしょう。日本でミュールを使っていた例は炭鉱鉄道のカーダンパーに見られるぐらいで珍しいものです。
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