古い車輌の写真

近鉄のナローゲージ 8 130

RP488 Web#=733 掲載2012/5/20

1954年に三重交通は雑多な木造客車を淘汰するために半鋼製客車サ360形が8輌作られました。ナニワ工機では361、362、365、366、の4輌、帝国車輌では363、364、367、368の4輌が製造されました。台車は住友金属工業製の鋳鋼製軸バネ式台車を履いていました。
四角張ったサ150とは異なり丸みの強い準張殻構造の軽量設計の非貫通車で、上段の窓はHゴムで押さえた所謂バス窓でした。将来は電車に改造する準備として片側に乗務員室が設けられました。

就役時はすべて三重線(湯の山線がまだナローゲージでした)に配属。
1960年から363〜368の6輌が北勢線に転属。
1964年三重交通から三重電気鉄道が分離。
1965年に近鉄による吸収合併、その時にサ130形131〜138に改番。

132

写真1はサ130形132、1970/1/25近鉄 内部・八王子線内部車庫。

1954年サ362としてナニワ工機で製造、当初は三重線に所属。
1965年近鉄に吸収合併、サ130形132と改番。
1982年車体は載替に近い大改造を受け貫通路の設置、乗務員室撤去と乗務員扉埋込が施工されました。
1983年台車がKD-219Eに交換、更新工事を実施してサ120形124に改造されました。現在はモ264-サ124-ク114の3輌編成で現役です。

134

写真2はサ130形134、1978/5/14近鉄北勢線北大社車庫。

1954年サ364として帝国車輛で製造、当初は三重線に所属。
1960年北勢線に転属。
1965年近鉄に吸収合併、サ130形134と改番。
1977年制御車に改造されてク134と改番。乗務員室がやっと使われるようになりシールドビームによりヘッドライトが2灯設置、反対側の妻面に貫通扉が設置されました。
1978年アルミサッシを用いた1段固定窓に改造。
1990年モ277と同じ設計による運転台ユニットが取り付けられました。
2003年に北勢線が三岐鉄道へ移管されました。
現在はクハ134-サハ135-クモハ276の編成で現役です。

135

写真3はサ130形135、1978/5/14近鉄北勢線北大社車庫。

1954年サ365としてナニワ工機で製造、当初は三重線に所属。
1960年北勢線に転属。
1965年近鉄に吸収合併、サ130形135と改番。
1978年片側に貫通扉の設置。
1990年もう一方の側に貫通扉を設置、側面窓をバス窓から固定式のユニットサッシに取換。
2003年に北勢線が三岐鉄道へ移管、サハ130形サハ135と改番。
現在はクハ134-サハ135-クモハ276の編成で現役です。