古い車輌の写真

近鉄奈良線 4 670、800、8400

670

RP496 Web#=741 掲載2012/6/6
修正1 2012/7/13

写真1はモ650形670、1971/9/8近鉄奈良線大和西大寺車庫。

奈良線が1500Vに昇圧した時に古い初代600系15m級小断面車輌の中から、状態の良いものを選んで昇圧対策工事を実施しました。本線系統で使用される4両編成はモ600形+モ650形+ク500形+ク550形の600系4形式で編成が組まれました。この670と672は平板のウインドシルと細いウインドヘッダーを備えていて、溶接構造の平滑な2扉の車体を持っていました。改造前の車体の両端に運転台が設けられていたことが、両端の小さな窓で伺えます。短い車体の中間Mでパンタグラフを2台搭載していました。

672

写真2はモ650形672、1971/9/8近鉄奈良線大和西大寺車庫

1961年から大型車体を持つ900形の製造が始まりました。
1964年には大断面の新生駒トンネルが開通し、900形が奈良線全区間で運用できるようになりました。
1969年奈良線が1500Vに昇圧されました。
写真で見られるように600系と400系の車体は戦前の古いリベットで組み立てたものから溶接構造ノーシル・ノーヘッダーの新しい形まで種々でした。2扉と3扉、前面貫通と非貫通、湘南形?運転台、経歴も元奈良電鉄と元大軌と同一形式とは思えない複雑なグループでした。

805

写真3はモ800形805、1971/9/8近鉄奈良線大和西大寺車庫

1955年から近畿車輛でモ800形偶数+サ700形+モ800形奇数の3輌編成として作られました。1961年にク710形が作られモ800形+ク710形+サ700形+モ800形の4両編成となりました。スイスのシュリーレン社との技術提携による準張殻構造軽量車体を採用しました。また台車も同社との技術提携によるシュリーレン形台車KD-12とKD-20を履いています。
サイト・オーナーはこの800系が近鉄の新しい電車の中でも、バランスのとれた優れたデザインであるように思えます。

806

写真4はモ800形806、1971/9/8近鉄奈良線大和西大寺車庫

1955年の就役当社の800系は奈良線で料金不要の特急列車に使用されました。1964年に新生駒トンネルが開通してからは急行・準急用に格下げ。
1975年からは支線区の生駒線で運用されるようになりました。
1981年には支線区専用車としてギア比変更改造。
1988年から一部が880系に改造、1067oゲージに改軌され伊賀線に転属。
1992年までの奈良線に残った800系はすべて廃車となりました。
1993年に伊賀線に移った880系も廃車となりました。

8413

写真5はモ8400形8413、1971/9/8近鉄奈良線大和西大寺車庫

近鉄標準型車体のモ8400形8413です。奈良線600Vから1500Vへの昇圧直前の1969年に製造開始され、1972年までにモ8400形、ク8300形が合計55両製造されました。撮影したのは新製後間もなくで、塗装に艶があります。冷房改造が施されるのは1978年以降です。

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