古い車輌の写真

近鉄 貨物電車 2 2710

2711

RP512 Web#=757 掲載2012/7/28

写真1はモト2710形2711、1970/1/25近鉄大阪線名張検車区。

1947年近畿日本鉄道は大阪線青山以東で使用する抑速発電ブレーキを搭載した貨物電車モト2711形2711〜2713の3両を日本車輌製造本店で製造しました。全長17.1m、出力112kwX4、台車はモト2711と2713が住友製鋼所製KS-33L鋳鋼組立イコライザー式、モト2712が形鋼組立式のイコライザー式。

写真1のモト2711は当初未電装で竣工し実質クトとしてモ2200形と連結して運用されていましたが、後に電装されました。就役当初は戦後の混乱期で1950年頃まで貨物営業が行われていました。
1950年代半ばになると急に貨物輸送の需要が少なくなり、保線工事用に転用されました。
1955年にモト2711と2713に保線資材料取り降ろし用のクレーンが設置されました。

2713

写真3〜5はモト2710形2713、1970/1/25近鉄大阪線名張検車区。

1963年に形式が変更となりモト2711形2711〜2713はモト2710形2711〜2713となりました。
1970年に改番がありモト90形94〜96となりました。

1984年にモト95が廃車となりました。残ったモト94と96は狭軌の養老線用車両の標準軌の名古屋線塩浜検修車庫での定期検査をする為に、狭軌台車をモトの荷台に積み込み、仮台車を履いた無動力の養老線用車輛を挟んで牽引する車両として使用されるようになりました。この時に台車は近畿車輛製のKD-31Cと交換されました。

1990年に老朽化したモト96の車体が交換され、平滑で近代的なデザインとなりました。
1992年にモト94も同様の車体に更新されました。
1999年に老朽化した電装品が交換、近畿車輛製KD-51Kシュリーレン式台車に交換。
2012年現在、この写真とは似ても似つかぬ近代的な装いを纏って活躍中です。