古い車輌の写真

近鉄 貨物電車 4 2800,2810

2801

RP514 Web#=759 掲載2012/7/30

写真1はモワ2800形2801、1970/1/25近鉄大阪線名張検車区。

1930年参宮急行電鉄は川崎車輛兵庫工場で無蓋貨物電車デト2100形2100〜2103の4輌を製造しました。全長17.1m、出力112kwX4、荷重20t、住友製鋼所製KS-33L鋳鋼組立イコライザー式台車を履いていました。
1931年にデト2102がデワ2800形2800に改造。
1933年にデト2103がデワ2800形2801に改造。
1941年の参宮急行電鉄と大阪電気軌道が合併し関西急行鉄道となり、形式称号の整理が実施され、デワ2800形2800と2801はモワ2800形2800と2801に改番。
1963年近鉄は形式称号を改正、0起番のナンバリングを1起番に変更しました。その際に同一形式内で番号を順番にずらせるのではなくて、0番を最終番号+1としました。モワ2800形2800は2802へ改番されましたが、2801は改番されずそのままでした。
1970年に改番がありモワ2801と2802はモワ80形81と82となりました。
1976年に廃車となり解体されました。

2802

写真2はモワ2800形2802、1970/1/25近鉄大阪線名張検車区。

写真で見られるように同じ時期にデトからデワに改造されたにも拘わらず、2801と2802では車体の構造に大きな違いがあります。
デワ2800(後の2802)は柱の外側に一体の外板を取り付ける国鉄のワムと同じような構造で扉は片開外吊式でした。デワ2801では柱の内側に側板を張り付け(その結果、柱がリブ状に見える)、扉は戸袋を持つ通常の旅客用電車と同じ様な構造でした。
モワ2800形やモト2700形は大型のモ2200形を運用していた近鉄大阪線に相応しい極めて大型の貨物電車でした。

2811

写真3はモワ2810形2811、1970/1/24近鉄大阪線高安駅留置線。

1948年近畿日本鉄道は大阪線青山以東で使用する抑速発電ブレーキを搭載した貨物電車モワ2811形2811を日本車輌製造本店で製造しました。全長17.1m、出力112kwX4、台車は住友製鋼所製KS-33L鋳鋼組立イコライザー式を履いていました。
1963年の形式称号改正でモワ2811形2811はモワ2810形2811となりました。
1970年にモワ2810形モワ2811はモワ80形86へ改番。
1976年に廃車解体。