古い車輌の写真

阪急電鉄伊丹線 3

RP024 Web#=79 掲載2008/2/22
修正1 2012/8/22

写真1は620以下4輌の列車、1971/3/7伊丹線新伊丹駅。

古いデザインの90形が伊丹線を去って、ゴツゴツなデザインの600形が活躍していました。そのあとはズングリムックリの610系が伊丹線の天下を取りました。

610

写真2は610形610、1976/3/7伊丹線伊丹駅。

登場した頃は宝塚線の近代化に貢献した610型ですが、晩年は今津線や伊丹線で余生を送っていました。写真1の610と相棒のクハである660は阪急では珍しい前面非貫通で登場しました。

661

写真3は660形661、1976/3/7伊丹線伊丹駅。

太平洋戦争が終わった1950年代始めの頃の宝塚線では、1920年頃に作られて小型(幅が狭い)で老朽化のひどい51形木造電車(所謂タマゴ型)がたくさん在籍していました。車輌限界の狭かった宝塚線も、1952年に限界拡幅工事が完成して、巾の広い大型車が運用できるようになりました。そして古い木造車を巾の広い鋼製車610系に更新する工事が行われました。写真3の661は2台目ですが、このロットから阪急標準の前面貫通型となりました。

631

写真4は630形631、1976/3/7伊丹線伊丹駅。

610系の場合は改造と言う建前ですが、実態は改造の種車の1形、51形からブリル台車やモーターを取り外して宝塚線用の小型鋼製車380型や500型に取り付け、それまでに380型や500型が持っていた台車やモーターと新造の巾の広い15m2扉の車体と組み合わせて建造されました。
写真4の631(元620)は直角カルダン駆動方式の試験車となったことがあります。

637

写真5は630形637、1976/3/5伊丹線伊丹駅。

610系は神戸線で使われていた大型車と同じ車体断面でしたが、モーターの出力が低かったため車体が短くなってしまいました。斜め前から見てしまうと、均整の取れた電車とは言いかねるようです。

伊丹線では610+630+630+660の4輌連結で運用されていました。

能勢電鉄 610

写真6は能勢電鉄610形610、1978/1/16能勢電鉄本線平野駅。

大型の新しい電車が次々と登場する中で、比較的収容力が少なかった610系は支線で活躍するようになりました。宝塚線→今津線→伊丹線→休車→能勢電鉄に譲渡という履歴をたどりましたが、能勢電鉄でも大型車の阪急1010系や2000系の譲渡を受けたため、ここでも廃車となりました。

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