古い車輌の写真

関東鉄道鉾田線 4 DD90、貨車

DD901

RP546 Web#=796 掲載2012/9/3

写真1〜3はDD90形DD901、1975/6/6関東鉄道鉾田線石岡機関区。

1955年日本車輌製造で作られた試作形ディーゼル機関車。1955年頃、国鉄は蒸気機関車に代わる実用ディーゼル機関車を模索していました。それに応えるべく国内の車輛メーカーが大小各種の試作ディーゼル機関車を作りました。大型のものについて国が借り入れて国鉄の形式を付与してテストを重ねました。
全長14.1m、自重51.6t、出力450PSのDMF36形エンジンを2台搭載、液体式でサイドロッド伝動。

1957年国鉄が借り入れてDD42形DD42 1となり、名古屋機関区に配置、笹島駅で構内入換用。
1958年日本車輌に返却。常総筑波鉄道が購入し、常総線でDD90形DD90 1。
1965年常総筑波鉄道は合併により関東鉄道となる。
1972年水海道機関区でエンジンを DMF31SB (500ps)X2に換装。
1974年関東鉄道鉾田線の石岡機関区に転属。
1979年関東鉄道鉾田線は鹿島鉄道として分社化。
1988年廃車。常陸小川駅の構内側線で静態保存。
2007年常陸小川駅にて解体。

中型のディーゼル機関車としては初期の試作機で、車体デザインはお世辞にも優れているとは言えません。「鹿島のカバさん」というニックネームが有ったようです。また運転台が2組あり、進行方向を変える度にもう一方の運転台に移動しなければならず、入換用としては不適でした。

この他に鹿島参宮鉄道にはD形(B-Bボギーではない)のサイドロッド伝動という、かなり無理な設計の1959年新三菱重工業製試作ディーゼル機関車DD45形DD45 1も在籍していましたが、さすがに早々に売却されたようです。

DD90 2

写真4と5はDD90形DD90 2、1975/6/6関東鉄道鉾田線石岡機関区。

1968年関東鉄道が日本車輌で製造した国鉄DD13形ディーゼル機関車の同型車ですが、台車が軸バネ式のNL8Bという独自のものを履いていました。
2005年塗装が朱色に変更。写真4と5を撮影した時は焦げ茶色に白線という旧塗装で、国鉄DD13形就役当時の旧塗装に良く似ていました。
2007年日本製鋼室蘭製作所に売却。

この他に鉾田線には国鉄払下げのDD13形ディーゼル機関車DD13 171とDD13 367が2輌在籍していましたが、2002年の自衛隊百里基地燃料輸送が廃止になったために廃車、中国に輸出されました。

スム1005

写真6はスム1000形スム1005、1975/6/6関東鉄道鉾田線石岡機関区。



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