古い車輌の写真

阪急電鉄 11 300

318

RP558 Web#=807 掲載2013/2/4

写真1と2は300形318、1965/2/1阪急電鉄西宮車庫。撮影時点で廃車解体待ちで仮台車を履きヘッドライトもパンタグラフも失われた情けない状態でした。

1924年阪急は汽車製造東京支店で半鋼製Mcの500形を500〜509の10輌製造しました。
1925年川崎造船所兵庫工場(現在の川崎重工業車両カンパニー)でTcの700形を700〜709の10輌製造しました。

リベットがたくさん打ちこまれた四角ばったデザインの初期半鋼製車体で、木造車の名残りであるトラス棒が残っていました。まだ残っていた併用軌道区間に備えてフェンダーを持ち、トロリーポールとパンタグラフを併設。台車はブリル27-MCB-2でしたが、700形のうち704〜709はイコライザー式の川崎型ボールドウィン台車を履いていました。凝ったデザインの室内灯が備えられていました。

308

写真3は300形308、1965/2/1阪急電鉄西宮車庫。

1933年704〜709が電装と両運転台化改造。
1935年500形が300形300〜309に改番。700形の内電装された704〜709が300形の続き番号310〜315に改番。
1940年700形で残っていた700〜703も電装と両運転台化改造を受けて300形316〜319に改番。

310

写真4は300形310、1965/2/1阪急電鉄西宮車庫。

1950年から300〜315の片運転台化改造。
1956年から301と316〜319以外は運転台を撤去されて付随車となり、宝塚線や今津線で500形の中間車として運用されました。写真3と4はこの時代のものです。

写真5は阪急今津線宝塚南口〜宝塚間の武庫川橋梁、1967/4/16。

手前側から2輌目、少し車体が異なっているのが300形の付随車です。台車が一段格下のブリル27E-1(1形の台車を流用)に交換されていました。
1967年に残っていた300形は全て廃車となりました。

写真6は阪急今津線仁川駅南方、1963頃。

手前側から2輌目、トラスロッド付きの少し車体が異なっているのが300形の付随車です。301は宝塚ファミリーランド内の電車館に半分程度の長さがカットボディーとして保存されていましたが、現在は正雀工場内に保管されています。

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