古い車輌の写真

阪急電鉄 32 2800系

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RP579 Web#=828 掲載2013/7/22

写真1は2800形2814、京都線。

まだ冷房装置を搭載していない時代の2800系特急。妻面のデザインは通勤用詰込型電車と同じですが、側面の長く連なる窓と2か所しかない扉は阪急一のエリート特急の特徴です。もう少し予算を付けて妻面のデザインを通勤車とは違うお洒落なものにならなかったのでしょうか。

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写真2は2850形2854、1977/12/11京都線十三駅。

古都までの観光特急に似つかわしくない十三の歓楽街裏手を走る2800系特急です。京都線には並走している宝塚線や神戸線の中津駅のような中間駅が無く、次の駅が大阪側ターミナルの梅田駅終点です。

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写真3は2850形2852、1977/12/11京都線十三駅。

1963年に阪急は京都線を延長してターミナルを便利な都心の河原町に移しました。その頃の阪急京都線特急は3扉ロングシートの2300系や古いP-6(デイ100系)が使われていましたので、京阪が新造車のテレビカーを就役させると乗客が京阪にシフトするという事態を招きました。

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写真4は2830形2842、1977/12/11京都線十三駅。

1964〜1973年に阪急は京都線様特急車として2800系2800形Mc、2850形Tc、2830形M、2880形Tの4車種各14輌、合計56輌をナニワ工機(後のアルナ工機)で製造しました。当初は冷房が搭載されていませんでした。
1971〜1973年に冷房化改造工事が施行されました。

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写真5は2880形2884、1977/12/11京都線十三駅。

1975年に新しい特急専用車輛6300系が登場すると、徐々に2800系は特急運用から離れて行きました。
1976〜1979年に3扉、ロングシート、冷房の強力化工事が行われて、一般車に格下げされました。
1988年から廃車が始まり、2001年までに全車が廃車となりました。個人が別荘として使用している2861が1輌だけ福知山市雲原の国道176号沿いに残されていますが、それ以外はすべて廃車解体となりました。

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写真6は2880形2892、1977/12/11京都線十三駅。

富山地方鉄道から車体譲渡の話が在ったようですがクロスシートの復元が困難で、結局ライバルだった京阪の3000系がクロスシート付の車体として譲渡されて行きました。

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